第39話 懇談の場?

悠一はセンターゲートに帰ってきた。

センターゲートの結の部屋に入ると、結がパソコンとにらめっこしながらコーヒーを飲んでいた。

「あら?悠一、おかえり。ちょうど良かったわ。」

「ただいま〜、ちょうど良かったって?」

「内閣府から連絡が来てたんだけど、1日返信遅れただけで、メールで文句のような内容がきたから、どうしようかと思ってたの。」

「まじで、なんの連絡だったの?」

「今週中に懇談の場を用意したいと言ってきてるの。」

「今週って、早すぎない?」

「そうなのよ……。どうする?」

「今日が水曜日だから、金曜日とかでいいんじゃないかな?難しいなら来週にすればいいし。」

「分かったわ。じゃあそれでメールを返しておくわね。」


結とのんびりコーヒーを飲みながら、ギルドに登録したことやセレスから宿題で言語の本を渡されたことなどを話していると、内閣府から懇談が金曜日の18時から都内のレストランで行うとメールが届いた。悠一と親近者2名まで同行可能となっているが、場所を検索したところ、あまり子供を連れて入りづらいレストランのようだ。

「結、どうしようか?」

「ここのお店なら、まだ心や美月は連れていけないわね〜。私が残るから沙月と行ってきたら?」

「う〜ん……沙月にも聞いてみようか?それに心と美月、フローティアに連れて行って預かってもらわない?」

「えっ?フローティアに……ありかもね。」

「そうだよ。それに、国王様や王妃様にもたまには美月と心を連れてこいって顔されるし。」

「そうね。確かに国王様や王妃様なら預かってくれそうだけど……。」

「ちょっと明日行って聞いてくるよ。」

「じゃあ、それも含めて沙月に相談ね。」

悠一は、結の退勤時間まで静かにセレスから預かった本を見ながらすごした。


結の退勤時間となり、2人で仲良く美月と心を迎えに行く。

保育園に到着し美月と心を連れて家に帰ると、沙月が先に仕事から戻ってきて夕食の準備をしていた。

「おかえりなさ〜い。」

「ただいま〜。」

沙月が4人を出迎え、子供達の着替えを手伝い、悠一と結も着替えて夕食を食べて、結が美月と心をお風呂に入れて、悠一と沙月は片付けをして、紅茶を飲んでまったりしながら、金曜日の予定を確認していた。

「金曜日ですか?金曜日の午後からお休み取れば問題無く行けますね。」

「じゃあ一緒に行こうか。子供達はフローティアに連れて行くようにするよ。」

「でもいきなりそんな事言って国王様や王妃様怒らないですかね?」

「そこなんだよね……。」

「無理だったら私残りますから〜結さんと参加お願いします〜。」

「なんか…結と同じこと言ってるな〜、どうしようかなぁ……。」

「そうなんですか〜♪一度結さんともお話ししたほうが良さそうですね。」


結達がお風呂から上がってきて、悠一と沙月がお風呂に入り終わってから、みんな揃ってから、金曜日の予定を再確認した。

「で、2人が2人共相方に行ってこいって言う件について。」

「「仲いいわね〜。」」

「じゃなくて。」

「沙月と行ってきて。」

「じゃあそれで〜♪」

「あれ?……じゃなくて、フローティアで預かってもらえれば3人で行くよ。」

「そういえばそうですね〜。まぁ国王様や王妃様は断らないと…、むしろ大歓迎だと思いますよ〜。」

「そうなの?」

「だって、うちの子達は城の中ではアイドルみたいな人気なのよ。」

「そうです♪そうです♪」

「じゃあ、お願いすれば大丈夫と言うことで、2人はドレスか何かいるかな?」

「結さ〜ん、キレイ系かカッコいい系どっちにします?」

「あら?可愛いのは無いのかしら?」

「結さんも私もですが、可愛いのはキツイと思いますよ?セレスちゃんいたら可愛い系が合うかもですが…。」

「沙月言い切ったわね。確かに可愛い系着てとか言われたら、全力で拒否するけど……。」

「じゃあ、ドレスはまた明日にしようか?ほら……美月と心が寝落ちしてるから、ベッドに運ぶよ〜。」

「「あら?」」

「沙月、電気(消灯)よろしく〜。」

「は〜い。」

夜遅くの会議(?)は、美月と心の寝落ちで途中終了となったが、明日悠一がフローティアに行った時の結果により変更するので、明日再度会議(?)をすることになった。



「すぐ連れてきなさい。いつでも来い。」


翌日、フローティアにやってきた悠一は国王様と王妃様に美月と心を連れてきても良いかを確認したところ、先の発言があった………(すぐは無理です。)


「ユウイチさん、いつ可愛い孫達は来るのかしら?」

「いや……王妃様まで、明日連れてきますが、泊めてもらってもいいですか?」

「なに!?泊まりだと……。」

「えっ?だめですか?」

「侍従長!メイド長!ミツキとジンが泊まるから明日と明後日の公務を調整するように!!」

「「はい!」」

「あれ〜すごい乗り気だ〜。」

「明日待っているからな!もし……連れてこなかったら、分かるな?」

「うっす。」



「ただいま〜。」

「おかえり。国王様とかどうだった?」

「超怖かった……。」

「えっ?だめだった?」

「いやそれが、今すぐ連れてこいとか、泊まりになると分かったら城の中がやばかった……。」

「あぁ……そっちね。たまに連れて行くとすごい大喜びしてたから、逆に振り切ったのね……。」

悠一はセンターゲートまで帰ってきて、結に結果と感想を報告していた。

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