第28話 ハンバーグ!!
保育園へ到着した悠一と沙月は、迎えに来たことを保育園に伝え、美月と心がでてくるのを車の外で待っていた。
「なぁ、沙月?」
「なんですか〜?」
「何かすごく見られている気がするのは気のせい?」
「あ〜、見られてますね〜。」
「やっぱり……なんでかな?」
「それは、見たことのない男性と知っている私が一緒に迎えに来てたら周りのご家庭は気になるんでしょうね。車で待ってます?」
「いや、いいよ〜。よく来るようにすれば、皆さん気にしなくなるだろうし。」
「あら〜、悠一さんかっこいいです〜。」
「パパ〜!!」
と保育園から心が走ってきた。
「お〜、心おかえり〜。」
と言いながら、悠一は心を抱き上げた。
「心く〜ん、美月ちゃんは〜?」
「まだなか〜。」
と言っていたら美月が歩いて保育園から出てきた。
「パパ〜、ママ〜。」
「美月〜!おかえり〜。」
と悠一が出迎えた。そのまま悠一は美月と手をつなぎ、車の方へ歩いていき車の後部座席に乗り込んだ。
美月と心をチャイルドシートに座らせ、ベルトを固定させて悠一もシートベルトを着けると沙月がゆっくりと車を出発させた。
車の中では美月と心が今日保育園であった事を元気いっぱい喋ってくれて、そのまま、スーパーマーケットへ到着し、美月と心を2台のカートにそれぞれ乗せて買い物を進めていく。
「心と美月は食べたいものある?」
「「ハンバーグ!!」」
「やっぱり……」
「あれ?沙月は予想ついてた?」
「はい。」
「じゃあハンバーグでいいよね?」
「「ハンバーグ!!」」
「よ〜し。じゃあハンバーグにしましょう。」
「「「わ〜い。」」」
スーパーでお米とハンバーグの具材を購入し、家に帰った。
家に着き、美月と心の手洗いから部屋着への着替え、ご飯が出来るまで遊んだりしていると、結が帰ってきて、結もご飯の用意に入り、少しすると夕ご飯の準備が出来たと結が呼びに来た。
今日の献立は、お団子サイズのコロコロハンバーグ、豆腐とわかめのお味噌汁、ポテトサラダ、冷奴とご飯が用意されていた。
みんな揃ってご飯を食べ、食べ終わったら、沙月が美月と心をお風呂に連れていき、結と悠一はご飯の後片付けをして3人がお風呂から出るのをのんびり待っていた。
「悠一、どう?こっちに帰ってきて……。」
「帰ってきてかぁ……楽しい……いや、良かった……かな。」
「そう……。」
「うん。結……次の休みは子供たちとどこか遊びに行きたいなぁ〜?」
「悠一が連れて行ってくれるの?」
「俺は行きたいけど、結と沙月に車出してもらってになるからな……だめ?」
「フフフッ♪良いわよ♪パパどこに行く?」
「どこ行こうか?一人の時って、こんなに遊びに行くとか楽しいとか考えたことなかったから、なんか新鮮だよ。」
「じゃあ、また子供たちとお話しして決めようか?」
「そうだね。みんなで話をして決めよう。」
のんびり話しをしていると、沙月が美月と心を連れてお風呂から出てきた。
悠一は結と約束した通り、一緒にお風呂に入り、出てくると美月と心はベッドで寝ており、沙月が1人リビングで待っていてくれた。
「悠一さ〜ん。結さ〜んしっぽりしてたんですか?」
「「してないから!」」
「あ〜!あんまり大きい声出したら子供たち起きちゃいます〜。」
「ごめんごめん、まぁ昨日と一緒だよ。」
「そうなんですね〜、悠一さんは明日はどうします?」
「明日かぁ〜特に予定は無いけど……あっ、市役所行くの忘れてた。」
「あ〜戸籍謄本の写し、受け取りに行くのがあったわね……。」
「じゃあ、明日の予定は市役所ですね〜。」
「あとは?忘れてることとか無い?」
「うん。あと予定って、来週の外務省との打ち合わせと内閣府からの返答くらいかな?それと沙月、結と話してたんだけど、次の休みは子供たちとどこか行きたいなって思うんだけど、どうかな?」
「う〜ん、いいと思いますよ。遊園地か動物園に行きますか?」
「美月と心はどっちが良いのかな?」
「明日聞いてみましょ〜。」
「そうだね。明日聞いてみよう。」
「そうと決まれば、今日はもう寝ましょう。あんまり遅いと子供達が起きてきちゃいますしね。」
「よし、じゃあ寝よう。」
次の日の朝、沙月と結は起きて朝食の準備をしていて、悠一と美月と心の3人はまだ眠っていた。
「悠一、美月、心、起きなさ〜い、朝よ〜!」
と結が起こしに来てくれて、悠一は目を覚まし、美月と心を起こして、リビングに連れて行くと、
「悠一さ〜ん、美月ちゃん、心く〜んおはようございます。顔洗いますから洗面所行きますよ〜。」
沙月が出迎えてくれて、沙月が美月と心を連れて洗面所に向かった。悠一もそれに続いて洗面所に行き、顔を洗いさっぱりとしたあとで、食卓につき朝食をみんなで食べて、食べ終わると結が美月と心の着替えをして保育園に行く用意をして、沙月は朝食の後片付け、悠一は外着に着替えた。
出かける時間になり、結は別の車でセンターゲートに向かい、沙月が子供達を保育園に送っていくことになっているので、悠一は一緒に乗り込み保育園へ子供達を見送り、昨日と同じように保護者の方々に奇異な目で見られながら後にし、悠一と沙月は市役所に向かった。
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