第25話 帰宅

センターゲートに帰ってきた悠一と沙月は、センターゲート内の悠一の部屋に立ち寄り、結が先に帰ると書いてある置き手紙を見つけた。

「結さんは〜心くんと美月のお迎えに行ったんですね〜」

「そうなの?よくわかったね。」

「はい、最近は保育園の入園や退園時にスマホにお知らせが届く様になってますので便利ですよ〜。」

沙月にスマホの画面を見せてもらいながら、悠一は驚いていた。

「すごいね〜そんなことまで分かるんだね。」

「結さんが迎えに行ってくれたので〜、悠一さんどうします?一緒に帰ります?」

「そうだね。帰りたいけど、明日の移動どうしよう?」

「明日もここ(センターゲート)ですよね?たしか魔法の実験ですね〜。」

「そうそう。だから移動どうしようと思ってね……。」

「それなら〜私が一緒に付いていきますよ〜。」

「けど、今日の報告はどうするの?」

「あ〜それがありました〜、じゃあ悠一さんの移動は、結さんにお願いしてみましょう〜?」

と沙月はスマホで何か操作をして、すぐに操作を終えた。

「沙月、今なにをしていたの?」

「チャットに書き込んで、結さんが見たら返信してくれると思いますよ〜。」

と言ってたらスマホから着信を知らせる音がなっていた。

「結さん早いですね〜オッケーってきたので、悠一さん帰りましょう〜。」

「うん。」

と沙月に連れられ駐車場の車に乗り込み、センターゲートを後にした。

そのまま市街地へ向かい、市街地に入る少し前の閑静な住宅街へ入り懐かしい3年振りの我が家が見えてきた。

「久々だな〜。」

「悠一さんをお出迎えするのに結さんが子供達と待ってますよ〜。」

車で門をくぐると家の前には結が美月と心を連れて待っていてくれた。

沙月は、車を結達の前に横付けした。

「ただいま。」

「「「おかえりなさい。」」」

「パパおかえり!」と美月が飛びついてきたので、悠一はそれを受け止め、美月を抱っこした。

逆に心は恥ずかしそうに結の後ろに隠れ気味になりながら待っていてくれた。

「心、だだいま。」と美月を抱いていない空いている片手で心の頭を撫でながら家に入っていき、それを見た沙月は、車を移動させて、駐車スペースに車を止めに行っていた。

悠一は結達と家の中に入り、そのままリビングのソファーまで行き、美月を下ろして自身もソファーに座った。

「悠一〜、少し待っててね〜。ご飯用意するから♪心もパパの所で待っていてね。」

と結が夕ご飯の用意をしてくれている。心は結に言われて悠一の座っているソファーに近づいてきたので、悠一が抱っこしそのまま膝の上に座らせた。心は少しびっくりした顔をしていたがすぐに慣れたのか悠一のお腹にもたれかかり、一緒にテレビを見ていた。

少しして沙月もリビングに入ってきて、子供達にただいま〜と伝え、結を手伝って夕ご飯の準備をしている。

少しして、お肉の焼ける匂いやお味噌汁の匂いがリビングに広がってきた。

(ああ〜いい匂い。今日はハンバーグとかかな?肉の他に玉ねぎのいい匂いもしてるな〜。お味噌の香りも良いな〜。これはお腹が空いてくるし、期待して待ってよう。心も美月もご飯の匂いに触発されたのかソワソワしてるな〜。)


いい匂いがしだして10分位でエプロン姿の沙月がやってきて、

「は〜い、お待たせしました〜ご飯ができましたよ〜、手を洗ってきてね〜。」

と知らせてくれた。

悠一は、美月と心に手を引っ張られて洗面台へ行き、3人で手を洗い、食卓に行き、美月と心の椅子に座らせて、悠一は指定された席に座り、配膳されている食事を見て、歓喜していた。

(すごいな!!子供達にはハンバーグに大人にはプラスで焼き魚、サラダに豆腐の味噌汁、これ絶対に美味いやつだよね!)

「美味しそうだね。」

「もちろん美味しいですよ〜♪悠一さん早く食べてみてください。」

「じゃあ、いただきます。」

「「「「いただきます。」」」」

とまずは久々のご飯と味噌汁を食べ

(ああ〜ごはん♪味噌汁も最高!!)

「うん、美味しい。」

「そう?どんどん食べてね。おかわりできるから言ってね。」

「うん。」

悠一はそのままハンバーグやサラダ、焼き魚も食べていく。

(ハンバーグも子供用に甘めのケチャップソース使ってるけど美味しいな〜サラダもシャキシャキしてて美味しい、焼き魚は鯖かな?そのままでも良い塩味が効いてて美味しいけど、大根おろしと醤油でも絶対美味しいやつ。ヤバいご飯がもうなくなった。)

「結、ごめんおかわり。」

「は〜い、ちょっと待っててね〜、はい、どうぞ♪」

「ありがとう。」

と悠一はご飯をおかわりしてどんどん食べ進めていく。

横では沙月は美月、結は心の食事を見つつたまに魚を小さく解して子供達に食べさせたりしており、子供達もご飯をおかわりして美味しそうにご飯を食べていた。

子供達が食べ終わったタイミングで俺と美月と心は、

「「「ごちそうさまでした~」」」

といい、食べ終わった食器を悠一が集めて流し台に持っていった。

「悠一さ〜ん、流し台に置いといてくださ〜い。私達も食べ終わったら一緒に片付けます〜。」

「うん。わかったよ〜、リビングで子供達といるからゆっくりとご飯食べてね。」

「悠一さ〜ん、ありがとうございます。お言葉に甘えますね〜。」

と沙月と結はのんびりとご飯を食べている間、悠一は美月と心と共にリビングでテレビを見ていると、食事が終わった結がやってきて、美月と心をお風呂に連れて行くとの事で2人を連れて行った。


少しするとエプロンを脱いで、ブラウスとパンツスーツ姿の沙月が入ってきて、

「洗い物終わりました〜。結さんはお風呂に行きましたか〜?」

「うん、お風呂に行ったよ〜。」

「そうですか〜、よいしょっと。」

沙月が悠一の隣に座り、もたれ掛かってきた。

「ようやく帰ってこれましたね〜おかえりなさい。」

「ただいま、沙月。」

と抱き合いそっとキスをした。

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