第18話 鬼ごっこ
悠一はセンターゲートへ帰ってきた。
センターゲートでは、結と沙月、美月に心、松岡所長が出迎えしており、悠一の姿を見つけた美月が、いの一番に駆け出し、悠一へ飛びついていた。
「美月、みんな、ただいま〜。」
「「お帰りなさい。」」と結と沙月がつたえると、心も悠一の所に駆け出し足にしがみついていた。
美月を抱き上げていたが、心も片手で抱き上げ、悠一は結、沙月、松岡所長のいる方へ歩いていく。
「松岡所長、お久しぶりです。」
「久々だね〜、相楽くん。ゆっくりしていってくれ。」
「すいません。お世話になります。」
「相楽くんが使ってた部屋は、結君が使っているからそのまま使用してくれればいいよ。」
「悠一が使ってたベッドもちゃんとあるからのんびり出来るわよ。」
「私もしばらくお休み取れたので、遊びに来ますね。」
「沙月、仕事休んで大丈夫なの?」
「大丈夫ですよ〜。それに悠一さんと結婚したら、辞める予定ですし〜。」
「そっか、沙月の制服姿も見えなくなるんだね。」
「あれ〜制服着ていたほうが良いですか〜?言ってもらえれば看護師の服もありますよ〜♪」
「うっ…うん。またお願いすることにします。」
「わかりました〜。」
「そろそろ移動しましょうか?」
「そうですね。」
「相楽くん、またこれを渡しておくよ。」
「あっ、カードキー懐かしいですね。ありがとうございます。」
「相楽くんは、今後の予定についてはどの程度知っているのかな?」
「正確な日程は分かりませんが、政府との会談や役所との面談があるのは聞いています。」
「それだけ把握していれば問題無いかな?」
「そうですね。悠一にはのんびりとしている日は無いと思ってもらったほうが良いかな?」
「そうです。早く日本の国籍から抜けてフローティア王国の国籍を取得してもらわないと結婚出来ませ〜ん。」
「はっ、は〜い。がんばります。」
「フフフッ、相楽くんは忙しそうだし、今日位はのんびりとしてもいいんじゃないかな?」
「まぁ今日は、子供達と遊ぶ日ですからへとへとまで遊んでもらいますよ〜」
「えっ………、まぁいっか。美月と心何して遊ぶ?」
「「オニゴッコ〜」」
「良いぞ〜って、ここは不味いですよね?」
「そうだね。子供達が誤ってフローティアにいってしまうと不味いからね、鬼ごっこなら、相楽くんがリハビリで使っていたあの長い通路で出来ないかな?」
「あそこ使っても良いんですか?」
「良いんじゃないかな。心くんも美月ちゃんもあそこなら何度か遊んだことあったし。」
「そうなんですね。じゃあ行ってきます。」
「私達も行きますよ〜」
悠一が子供達を抱いたまま移動を開始すると、結と沙月も一緒に歩いてきた。
松岡所長は部屋から出た所で別れて、結を先頭に通路まで歩いていき、30分程鬼ごっこをして、子供達が疲れた所で終わりとなった。
鬼ごっこの後は、子供達のお昼寝タイムになって、その間に悠一は汗を流す為にシャワーを浴び、さっぱりした後は子供達が起きるまで、結と沙月と話しながらのんびりしていた。
「悠一さ〜ん、セレスちゃんは大丈夫でしたか?」
「いまはつわりに苦労してたよ。本当は付いてきたがってたんだけど、安定期に入るまでは激しいな運動とか色々制限されて、こっちに来るのも急な気圧の変化やら周りの変化に対応できないかもって事でお留守番しているよ。」
「あ〜分かるから無理はしない方が良いわね。」
「そうですね〜」
「これで悠一も早く結婚しないといけない理由が一つ増えたね。」
「そうなんだよね。早く終わらせて沙月や結とも結婚しないと、いつまでも待たせるのは駄目だよな……。」
「そうですよ〜、明日からサクサクと頑張ってくださいね〜。私も同席しますから〜。」
「沙月が同席なんだ〜。結は?」
「あれ〜?私だけではご不満ですか〜?」
「沙月と一緒で嬉しいけど、結は仕事?」
「そうよ。まぁ結構な頻度で立ち会うことになると思うけど、明日は残念なことに前から決まっていた出張なのよ。良いじゃない沙月と二人きりで………邪魔は入らないわよ?」
「じゃあ〜、明日の話し合いとか早く終わらせれば、美月と心くんを迎えに行くまでは二人きりなんですね……フフフッ♪」
「お迎えかぁ……早く一緒に迎えに行きたいなぁ〜。」
「悠一さ〜ん私との逢瀬より、子供達の方がいいんですか?(泣)」
「だぁ〜沙月と一緒でうれしいよ。明日は早く終わらせてゆっくりしようね?」
「は〜い♪言質は取りましたからね?」
「うっ…うん。」(よかったのかなこれ?)
「沙月ズルい。悠一、私との二人きりの時はイチャイチャしようね?」
「あ〜結まで……わかったよ。イチャイチャは考えるとして、のんびりはしような。」
「あら?のんびりなんてさせないわよ?心にも妹か弟も欲しいって言われてるしね。お母さん頑張るわね!!」
「あ〜それなら美月ちゃんにも聞いときま〜す。ってか結さ〜んいつ聞いてたんですか?」
「だいぶ前よ?お姉ちゃん(美月)しかいないから下が欲しいって。」
「そうだったんですね。悠一さ〜んこれは子作り待ったなしですよ〜♪心くんの為にも沙月ママも頑張りますよ〜♪」
その後子供達が起きてきて、夕ご飯でおにぎりを皆で食べて、沙月と結は美月と心を連れて家に帰っていった。
悠一は一人センターゲートの自室にて寝ることになったが、久しぶりのテレビを見て少し感動しつつ、テレビを見ながら寝落ちし、今日を終えるのであった。
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