前のエピソード――第63話　世界の変わり

幕間

「卯花三曹。」

「はい！」

「貴官に警護の命令が届いている。」

「はっ！警護でありますか？」

「そうだ。任務は１０月１日より開始する。人物の詳細については、任務開始までに確認するように。」

私、卯花沙月は自衛隊に入隊して８年目で、所属は特殊作戦群…通称特戦群と呼ばれる、機密性の高い作戦や戦闘を行う部隊に居た。それがいきなり警護任務を命ぜられ、しかも看護師になり対象を警護しろとの命令が下された。

（たしかに看護資格を保持し、警護についても数回は経験していますが……警護なら最低数名で実施するものだし、毎日は警護出来ないから、３チームほどで行動するのがセオリーだが、今回は、私１人だけの任務……何か裏があるのか？）

そして、任務が開始された……。

（警護対象相楽悠一さん。４０歳男性で、数年前から意識不明の寝たきり………あの〜寝たきりですよね？

私いります？

それに何ですか？この病院…セキュリティガバガバじゃないですか！！

警護いります？

それにこの病院の男性の視線が………撃っていいですか？セクハラって言葉知ってます？

えっ？警護対象の主治医ってあの有名な夏川先生じゃないですか！！研究職の先生が何してるんですか？！え？私が警護するのが判明したから先生も来たんですか？大変恐縮であります。

けど、相楽さんってお見舞いに来る人が全然いないなぁ〜、そんなものなのかな？意識がない人のお世話って大変だな〜何をしたいとか何をしてほしいとかが無いのも単純作業みたいで嫌だな〜。あ〜相楽さんの髪もう少し整えたほうがいいかな？相楽さんが目覚めた時に身体を動かせるように、身体のストレッチをしましょうね〜。）

そして相楽悠一が目覚めてから

（ようやく相楽さんが目覚めてから毎日見ているが、貴方はなんですか？私みたいな歳の離れた看護師を相手する時も、ありがとうやごめんなさいと言うだなんて…自己評価低すぎではないですか？もっと自身を持って良いんですよ？それに相楽さん気がついてます？気さくに話しかけてくれたり、ちゃんとお礼を言ってくれたりするから、他の看護師達は相楽さんのお世話をもっとしたいとよく話してますよ〜。私もその１人ですが……）

悠一さんが特殊な実験に参加するために移動することになった……

（女性の看護師がお通夜みたいになってますよ！！ほんと悠一さんは誑し《たらし》なんですね。けど、この臨床試験がうまく行けば、悠一さんは歩けるようにどころか十全な生活が出来るようになるですよね？ぜひ成功してもらいたいです。成功したら、デートに誘って色々な場所に行きたいです。）

セレスに初めて会った時

（あれ？この子可愛い〜結先生と仲いいんですか？ちょっと悠一さんに何抱きついてるんですか！！シめますよ？

結さんも怒ってるじゃないですか！！何か悠一さんとアオハルみたいな行動してるし………あ〜なにか見えたんですね？悠一さ〜んあとでお話しましょう。………薬の投薬が始まりましたね……

悠一さんの様子が………

これは大丈夫ではないですよね？

セレスさん貴方何をしたの？

悠一さんがこんなに苦しそうにもがいているなんて………見るのが辛い、

苦しんでいる悠一さんを見ていてかなりの時間が経過したと思っていたけど、まだ２０分を過ぎたくらいか……セレスさんが不安な顔で悠一さんを見ているし、もしこれで死んだりしたら、セレスさんあなたを許しませんからね…………あれ？

悠一さんの身体光っていませんか？何？なんで？爆発しませんよね？！）

悠一が、万能薬で身体がもとに戻り、リハビリ生活を開始した。

（悠一さん、頑張り過ぎです。もう少しゆっくりでいいんですよ？いや、もっとゆっくりやりましょう！あぁ危ない支えますからちゃんと捕まってください。？？あれ？悠一さん顔が赤いですよ？もしかして私の胸で発情してます？初めて私は邪魔だと思っていた私の胸を褒めたくなってます。もしかしてワンチャンいけます？）

悠一と一夜を過ごした次の日

（キャー！！どうしよう？私痴女とか思われていませんか？悠一さん何でこんな時までイケメンなんですか！！キャー沙月って呼んでくれた。もう私死んでも良いわ。………いやまだだ！私の戦いはこれからだよ。結先生に聞かれたのは恥ずかしすぎ死にそうだけど、結先生も悠一さんとシたいみたいだし、よし結先生、共闘しましょう。）

悠一と結が夜のプロレスをしていた時（うわ〜隣の部屋ってこんなに聞こえてたんですね〜。改めてびっくりしてます〜。結さん乱れてますね〜。この後楽しみです。どう言いましょう♪

ここは定番のネタを言いましょう。言ってみたかったので、良いですよね？

ついでに悠一さんの弱みになりそうなんで、この際作っときましょう。弱みをネタにデートでもしてもらいましょう♪

と言うか……

結局朝まで結さん帰って来ないし、仕方なく悠一さんの部屋に行ったら、まだ裸で抱き合って寝てましたよ………悠一さんの安心しきった顔良いですね〜私とした後もこんな顔してくれてたのでしょうか？いつもなら、もうすぐ起きる時間ですし、悠一さんの顔はずっと見ていられます。このまま見てましょう。…………わたしもまざりたいな〜。）