第49話 ギルティ

(おれ、自分の部屋にいるよね?冷蔵庫や冷凍庫じゃないよね?寒いのか身体がガクガクブルブルしている……

俺の横にいるセレスさんもガクガクブルブルしている………。

とりあえず足から冷えているのか、感覚が無い………

どうすればいいのか、分からない。

とりあえず




謝ったけど………)


俺とセレスさんは俺の部屋で床に座っている。

眼の前には沙月さんと結さんがいつも使っている丸椅子に足を組んで座っている。

「悠一さんは〜、やはりお馬鹿さんなんですね〜。」と沙月さんが足を組み替えながら問いかけてきた。

(足組み替える時に少し足を広げるのは止めてください、制服のタイトなスカートに黒のストッキングなんて……、その魅惑の空間は目に毒なんです。)

「悠一…、どうしようかな?」

(結さん……どう?とは、俺は何をされるのでしょうか?あと、そのパンツルックのおみ足はステキです。)


「悠一はとりあえず置いておきましょう。セレス様?」

「ひゃい……ユイ先生……なんですか?」

「セレス様はユウイチをどう想っていますか?」

「へっ?ユウイチ?う〜ん、ヘヘッ♪」

結が座りながら、セレスさんに質問を投げかけると両手で自分の頬を覆いクネクネしだした。

「「ギルティ(です〜)」」と沙月と結の声がハモり、セレスさんがビクッとし、そのまま固まった。


「悠一さ〜ん、セレス様をこんなにして〜、どう責任を取りますか〜?」

『エッ……(ポッ♪)』

沙月さんが言った言葉に反応して、セレスさんが顔を覆って固まっていたのが、イヤンイヤンってしだした。

「うそ〜ん…。」

「セレス様、悠一は貴方にとってどういう存在になりますか?」

(結さんや〜、俺に責任を取らせる気でそれ言ってない?)

「え〜っと、

大好きな〜

お兄ちゃん。」


「「「・・・・・」」」

(あれ?これはこれで良かったのかな?ってか、セレスさんが日本語で話してるぞ……)

沙月と結がこの子は何を言っているのかしらん?みたいに首を傾げている。

「姫様?お兄ちゃんなんですか〜?」

「うん♪歳の離れたお兄ちゃん♪」

「セレス様、足を崩して、そこに座って楽にしていてください。」

「いいの?」

「は〜い。こちらにお座り下さ〜い。オレンジジュースとアップルジュースどちらを飲みますか〜?」

(あれ?接待って、そこって俺のベッドじゃないですか。俺も立っても………あ〜だめ?ダメですか?まだ30分位ですが、足が痺れております。)

「アップルジュース飲みたいです。」

(セレスさんが極度のストレスからいきなり解放されてセレスちゃんに幼児化してる。あっ結と沙月の琴線に触れてるみたいで、妹欲しかった?猫可愛がりしてますね…俺もいいですか?ダメ?)



「美味しい?」

「うん♪」

「「きゃ〜♪かわいい〜♪」」

「結さん、新居に持ち帰ってはダメですか?」

「マールス様に聞いてみようか?」

「私も行きます。」と結さんと沙月さんが通路に出ていった…。

何か外でザワザワしている。

(あの〜俺は動いてはダメかな?)

のんびり待ってたら、セレスさんが近づいてきた。

『ユウイチ大丈夫?』

「足以外は大丈夫ですよ〜。『セレス』さんは大丈夫ですか?疲れてない?」

『大丈夫だよ〜もう少しで解放させるから、もう少し待っててね?(チュ♪)』そう言うとセレスさんが俺にキスをしてきた。

(俺、キスされた?セレスさん顔赤いですね。舌をペロっと…目が……セレスさんに捕食者の目は似合いません。可愛いおめめに戻しましょ?ね?)


「セレスちゃ〜ん、今度私達のお家に招待することになりました〜。」

結がとったどーみたいな顔で入ってきた。

「いいの?」セレスさんが首をコテンと傾けていた。

「マールスさんとオハナシして了承してもらったよ!!」

「お姉ちゃんすご〜い。ユウイチ♪結お姉ちゃんの所に泊まってくるね。」

「お姉ちゃん………嬉しい♪」

(結が心を撃ち抜かれてるな)

「あ〜私も〜、セレスちゃ〜ん、私も一緒に泊まりますよ〜。」

「沙月お姉ちゃんも一緒だ〜♪」

「はぅ〜かわいいです〜。」

(沙月も落ちてるな〜。)

「ねぇねぇ?ユウイチは?」

「大丈夫ですよ〜ユウイチも一緒に泊まるじゃないわね、一緒に住むから私達のお家にきたら、ユウイチはいるわ〜♪」

「そうなの?ユウイチとお姉ちゃん達は一緒に、住む…の?」

「お姉ちゃんたちと悠一は一緒に住むわよ〜って言うか今も部屋が隣だしね。」

(おや?セレスさんが泣きそうに俺を見ている。)

「ユウイチとケッコンしてるの?」

「悠一と?まだだけど…結婚はするかな?どうなんですか、悠一?」

「うぇっ?う〜ん籍入れるとしても片方とだよな?どうしよう?」

「2人としないの?何で1人?」

「「「へっ?」」」

「フローティア王国はお嫁さん一杯のいっぷたさい?制度があるよ?」

「「「一夫多妻!!!」」」

「うぇっ……。」

「あ〜『セレス』さんごめんよ、びっくりさせたね、日本はね1人の旦那さんに同時に1人だけしか結婚出来ないルールがあるんだ〜。だから、好きな人が一緒に結婚出来るのは1人しかダメなんだ…。」

「そうなの?じゃあ………」

そう言いながら、セレスさんが俺の前に来ると、

「私がユウイチと結婚すれば良いんだよ♪」

と正座している俺の膝の上に正対する様に乗り、抱きつきながら、俺にキスをしてきた。

「「あ〜!!!」」

そして沙月と結の叫び声が響いた。

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