第42話 ズブズブ

その日の夜、結が戻って来た時に、家族会議をし、沙月からは昼に聞いたことについては結は知っている。とのことで、結から今の仕事についての話があった。

「私の仕事は、医者と言っても、研究メインの医者ね。このセンターゲートは去年完成したんだけど、この施設が完成する前からフローティア王国の魔法関連の研究をしているわ。

どういった研究をしているのかまでは、国と国との約束事で機密扱いになるから、伏せさせてね♪ただ、悠一が凄く関係する事だと思ってもらっていいわよ。」

「俺関連なら、知ってても問題なくない?」

「知ったら戻れなくなるけどいい?」

というと結が意味ありげな笑みを浮かべた。

「う〜ん。怖いからいいや。聞かない!」

「え〜聞いてもいいんだよ♪私とズブズブになろうよ〜。元に戻れなくしてあげるわよ♪」

(無理!!そんな機密事項でズブズブの関係はやだよ。男女のズブズブはかん…ゴホン!ゴホン!!まっ!まあ聞いたら戻れないの確定はやだよ…。ただ、結が困ったら聞くことにしようかな?)

「今のところは聞かなくても大丈夫?」

「ん〜♪大丈夫かな?」

「りょうかい。」

「あと、沙月がいるのなら、新しい家には悠一は行けるの?」

「そういえばそうだね。沙月さん、

俺って新しい家に行ってもいいの?」

「大丈夫ですが〜、前の日までに行き先を色々な所に申請しないと〜、文句は言われるかもですね〜」

「まじですか?」

「まじですよ〜♪でも行けないわけでは無いので、行くときは声かけて下さいね〜♪」

「わかったよ、ありがとう。」


〜2日後〜


朝食を食べノンビリしていた頃に松岡所長から電話があり、

「次の訓練の場所が、いつもと違う施設?」

「そうだな。正確に言うと外になるな。マールス師団長から、室内ではできないたぐいのを訓練したいので、可能であれば広い場所を。との指定があってな?」

「あ〜、確かに前回の訓練では、試したいことがあると言われていましたね。」

「ふむ…では、相楽君が魔法を使えるようになったということかな?」

「違うような違わなくないような?」

「何だねそれは!(笑))

「では、日程については4日後の朝こちらを出発し、帰りは夜になる予定になると思うが、問題ないかな?」

「丸一日ですか?分かりました。」

「なかなか難儀な場所に行くことになるからね。では、訓練の日にな?

あと相楽君、新しい家は確認したのかな?」

「いえ、まだですね。一応警護の都合とかありそうで…。」

「そうだな、警護がつくとなると色々なお役所に言う必要があるからね。」

「そこは、卯花さんがやってくれてます。」

「ちゃんと出来ているようで、安心した。一応施設を離れる予定があれば、私の所にも連絡くれると助かる。」

「分かりました。所長ありがとうございます。」

と電話を切った。


〜2日後〜


俺は結と沙月と一緒に、新居に初めて訪れた。

施設(センターゲート)からは、車で約20分の場所で、森の中から市街地に向かう途中の閑静かんせいな住宅街の外れに家がある。

周辺には歩いていける距離にスーパーマーケット、車で10分位移動すれば、大型ショッピングモールがあり、買い物には困ることもない好立地な場所にある。

家の周囲には、高さ2メートルの壁とその上に更に2メートルの鉄柵があり、中々の厳重な防犯対策をしている。壁の側面には監視カメラが設置されており、画角に死角のない配置をされている。

家の正面には門が大きくて口を開けており門の横にはポリボックス(1人が入れる位の詰所)があり、その門から車ごと中に入り、家の玄関の前で車が転回出来るようになっていた。

車については、裏手に回ると車庫があり、その車庫に止めて3人で家の中に入っていった。

車庫側からだと、裏口から入る形になるが、裏口でもマンション等の玄関の倍ほど広く、玄関に入ると小部屋があり、そこで靴を脱ぎ、その小部屋を抜けると広いリビングがあった。

「ズゲェな〜実際に見ると広いな〜!このソファーもでかいね」

「ほんと広いよね。ソファーは3人並んで座れる、プラスお客様と座れるようにコーナーソファーにしたわよ♪」

「本当に大きいですね~♪後は、ソファーの前に、テレビがきますね〜大きいのがきますよ〜。」

「すごいとしか言いようがないよ。他の部屋はどうなっているの?」

「今は、家具もそこそこ入ってきてるけど、家電はテレビ以外の注文していた分は全部来てるわよ。」

「他の部屋はどんな感じになってるの?」

「他の部屋?私と沙月の個別に使う仕事部屋と主寝室、ゲストルームは決まってるけど見る?」

「おう。見たい。」

「仕事部屋はまだ何も無いから、主寝室から行きましょうか?」

結に案内され、寝室に来て、中を除くと、ベッドがあった………

「なんか……………え〜っと、

結さん?沙月さん?

でか過ぎないですか!!!」















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