第32話 戻ってきてよ

『さぁ♪ユウイチ、魔法の授業を

はじめるよ〜♪』

(幼児化して、俺の腕にしがみついて

頭スリスリしたりしてから10分が経ち、

ようやくセレスさんが復活して、

魔法の話になった。けどね……

いきなりテンション高くないですか!?)



『ユウイチは魔法が使えない?

確か、エーテルは持ってるよね?』

「そうですね。確か、エーテルは

フローティア王国の言葉を、話す時に

使えてるんですよね?」

『うん♪エーテルは使えてるよ。』

「で、前に『マールス』さんが来て

教えてもらった時に、顕現する時の

エーテルを集めることを意識した事が

無いから集めれないっていうのが、

わかりましたね。」

『うん♪マールスから聞いてる。』

「それで確認したかったのが、

フローティア王国で、エーテル

もしくは、魔法が使えない人は、

いるのか?と、いるのであれば、

何故使えない。又は、

顕現出来る量までエーテルを、

集めることが出来ているのかな?

と言う話で終わってたんですよね。」

『それをマールスから、私も聞いて

確認と調査もしたんだけど、結論ね、

使えない人については、使えない。

で話が終わってたの。

原因追及とかは、王国でもしていなかったわ。』

「していなかったんですか?」

『していなかったの。ただこれには

理由がちゃんとあって、何百人の内で

1人か2人位のごく少数であり、

そこまで問題視されてなく現在まで

来てるよ。』

「そうなんですね。」

『そうなの。でもね、

使えない人たちは、エーテルを

使えるのに、なぜ顕現出来ずに

魔法が使えないのか?って言う

質問については、意識が出来ないから

集める事を出来ないのでは?

っていう、ユウイチの言葉に収束

しているのかもね。』

(確かに意識できないから使えないが

理由としては、すんなり通るかな?)

『でね♪試してみたいことがあって、

ユウイチ、私と手をつながない?』

「はい?手を繋ぐ?」

『そう。手を繋ぐの♪』

「手を繋いで何をするの?」

『手を繋いで、エーテルが私の中で

どういうふうに動いているかを、

感じれないかな?と思って、』

(ふむ?手を繋いだだけで分かるのかな?)

「分かりました。」

返事をした俺の前に、セレスさんが

手をのばしてきたので、手をつなぎ

少し冷たいけど、柔らかい。

何かニギニギしたくなりそうで、

この感触は癖になりそう。)

『では、ユウイチいくよ♪

今から反対の手に水の塊を顕現させるね。』

(おー。何か身体の中から、何かが

セレスさんと繋いだ手に流れてる。

これがエーテルの流れかな?)

「『セレス』さん、何か流れてるって

感じがしますね。」

『本当に?分かったの?』

俺は、その問いに首を縦に振り

意識を自分の中に向けて、エーテルが

セレスさんに吸われているを、

自分からセレスさんに流せるか意識を

してみた。

『ん‥‥‥‥‥。あん♪ユウイチ待って?

ダメ♪うぅん♪』

「『セレス』さん!?」

セレスさんに意識してエーテルを流したら、

セレスさんが、身悶えだした。

『姫様?どうされました?』

『マールス大丈夫だから……

ちょっとエーテルの制御が不安定に

なっただけだから。』

「『セレス』さん、大丈夫ですか?」

身悶えして、少し表情に艶が出てきた

セレスさんが、俺の服に掴まり

『ユウイチ……エーテルの流れが

理解できた?』

(あれ?俺もしかしてやらかしてない

セレスさんが何かすごくえっちぃ

感じになってる気がする。

何か心なしか声もエロく聞こえる。)

『ユウイチ?姫様に何かしたのか?』

(おや?マールスさんの様子が?)

「え〜っと、ですね?」

『マールス。ユウイチはね、繋いだ

手から、私に向けてエーテルを

入れてきたの。』

『ユウイチ、凄いではないか。

では意識出来るようになったのか?』

「う〜ん、多分?」

(う〜ん、この身体の中にエーテルが

あるのは分かったけど、意識をできる様に

なるには練習しないと無理そうかな?)

「『マールス』さん、身体の中にある

というのは感覚で分かりました。

けど意識してその場所に集めるのは、

練習が必要みたいですね。」

マールスさんと話していたら、

セレスさんが、俺の両手を片手で捕まえて、

『ユウイチ。私が!ワ・タ・シが

練習に付き合ってあげる。』

「『セレス』さん。あっハイ!

よろしくお願いします。」

『へへへッ(笑)ユウイチのエーテルを

さっきみたいに、私に注いでね?』

(うぉ〜ぃ!セレスさんや、

その手はなんですか?何で下腹部に

添えてるの?何?そのそそぐって

ワードチョイス間違えてないですか!?

そしてその顔!何で色気づいてるの?

ほら、普通のお淑やかな顔に

戻りましょ?

ねっ?

ほら?

早く戻って……。

あ〜顔がだらしなくなって来たよ。

乙女がしてはいけない顔に

変わり始めた、

ヤッベっ、グフグフ言い出したよ。

とりあえず、セレスさん……、


マールスさんがね………、

ほら現実に戻ってきて……。

早く!

お願いだから!!


マールスさんが、般若の如きお顔で

俺を直視してるから戻ってきてよ!)


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