第26話 プロポーズ
マールスさんと松岡所長との、
打ち合わせを終え、
俺はいつものスタッフさんに連れられ、
部屋に戻ってきた。
部屋に戻ると、沙月さんがいた。
「相楽さ〜ん、おかえりなさい〜」
「沙月さん、只今戻りました。」
(やっぱり笑顔で出迎えられると
嬉しいな。)
「沙月さん、夏川先生は?隣の部屋かな?」
「先生は〜、打ち合わせで外出されてます〜。
帰ってくるのは、明日の夕方になるそうです〜。」
(そうなんだ。仕事が決まったから、
二人に報告したかったけど、
仕方ないかな?
夏川先生には、帰ってきてから
報告しよう。)
「そうなんですね。沙月さん、
今お話しをしたいのですが、
大丈夫ですか?」
「あらあら〜♪お話しですか〜?
もしかして〜プロポーズですか〜?」
(………うん? ぷろぽうず?
プロポ渦?プロ坊主?風呂法図?
・
・
違う。違う!ちっが〜う!!
プロポーズですね。ハイ
わかってます。わかってますが、
仕事を始めて、落ち着いた時に
沙月さんが、傍にいてくれたら、
と思っていたけど、
先に言われたかな?
俺でいいのか?
沙月さんはすごい人だ、
美人で器量もいい、気配りもバッチリだ。年も20後半でまた若い。
それに比べて、俺は、41歳な独身
要領も良くない。
沙月さんなら俺よりも、
もっと条件が良い優良物件を
選びたい放題なのに………。
・
・
・
沙月さんは大好きだ。
けど、俺でいいのか?
当たって砕けるのは嫌だ。
今の沙月さんとの関係は心地良い
心地良いけど、このままが良いわけ無い。
沙月さんを幸せにできるのか?
幸せにしなければいけないよな!
よし!決めた。)
「沙月さん、よくわかりましたね。
そうです。なのでお話しさせて下さい。」
沙月さんに伝えると、
流石にびっくりしたのか
顔を真っ赤にして、フリーズしている。
俺は、沙月さんの手を握り、二人で
ベッドに腰掛ける。
俺は深呼吸し、沙月さんの手を握り、瞳を見ながら
「卯花沙月さん、
俺はまだこんなんだけど、
あなたの事が好きです。
大好きです。
これから一緒に生きていきませんか?
絶対に幸せにします。
沙月さん、俺と結婚して下さい。」
・
・
・
(あれ?)
・
・
・
(沙月さんの反応が………………
泣いてる?
どっ、
どっ、
どうしよう?)
沙月さんの瞳からは涙が流れている
おれは慌てたが、
沙月さんが俺の手を握り返してくれた。
「悠一さん。確認させて下さい。
本当に私でいいんですか?」
沙月さんが泣きながら困った顔で
見返してくる?
「沙月さんがいいんです。
沙月さんじゃなければいけないんです。」
俺がそう告げると、沙月さんが
更に泣き出した。
「悠一さんっ
よろしくおねがいっしますっ!」
そう言いながら、
沙月さんが俺に抱き着き
俺の肩で泣いている。
(良かった。
絶対に幸せにしてみせる。
絶対に悲しませない。)
俺と沙月さんは結婚に向けて、
正式にお付き合いをすることになった。
少し時間が経ち
沙月さんは泣き止んだが、
恥ずかしいようで
まだ俺に顔を、見せたくないのか、
抱きついたままだ。
「悠一さ〜ん。」
「はい。」
「悠一さんにお願いがあります〜?」
「はい?俺に出来ることなら……」
「悠一さんが、お嫁さん増やす時は
必ず教えてくださいね〜。
反対はしませんからね〜。」
「はい?」
(沙月さん、何おっしゃってますか?!)
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