第7話 バ〜ンってなります。

『ユウイチ!!』

セレスさんが目の前にやってきた。

(顔近っ!!目がキレイですね。青かな?緑かな?キレイな瞳ですね。ずっと見ていたいなぁ)

「『セレス』さん?どうしました?」

『え〜っと……。

いまから治療をしたいと思います。』

「はい!わかりました。よろしくお願いします。」

セレスさんが離れていき、先ほど取り出した瓶を俺の見える所に持ってきた。

『ユウイチには今から、これを体内に入れてもらいます。緊張しなくても、注射ですぐにおわります。』

「わかりました。」


『ユウイチには多分?大丈夫だと思うけど?拒絶反応があるかもしれません。』

(ちょっと待って〜その不明な感じ何?!)

「『セレス』さん、ちなみに拒絶反応とは何が起こるの?」

セレスさんが人差し指を顎のラインに置き首を傾げながら(かわいいな)

『う〜んとね、たぶん、バ〜ンってなっちゃう♪』

(バーンって何?!)

「バーンって何?!」

『だから、身体がバ〜ンってなるの♪』とセレスさんか身体が弾けるジェスチャーをしている。

(嘘だろ?!何でそうなるの?そんな劇物身体に入れるの?!)


「『セレス』さん、何でバーンってなるの?」

セレスさんが自身の顎に手を当てながら(探偵さんが良くするポーズですね、カワイイです。)

『この液体は治療薬と呼んでいて、腕が千切れたりしても、この治療薬をかければすぐに再生を始めて、元の状態に戻せる液体をなんだけど、高濃度のエーテルから作られていて、エーテルを持たない人や極端に少ない人だと、高濃度のエーテルに身体が耐えきれずに、バ〜ンってなるの』

(エーテルを持っていないと、確実に駄目ってことかな?!)

「エーテルって誰でも持っているの?」

『私達の世界では、全ての物に存在するありふれた物で、誰でも持っているわ。この世界だとエーテルが少ないの。ほぼ無いと言ってもいいかも。』

(なるほど〜つまりエーテルを持ってないのが地球では当たり前なのか〜。

んっ?何で俺エーテル持ってるの?!)


「『セレス』さん、この世界ではエーテルを持っていないのが当たり前?」

セレスさんは首を縦に振り、微笑んできた。(かわいいです)

『ユウイチは、なぜエーテルを持っているのかわかる?』

「わかりません。(きっぱり)」

『そうだよね。分かれば苦労しないんだね。実は私達もなぜこの世界にエーテルが無いのかを研究しているけど、全然分からずに色々と探していた所、とある研究機関から、不思議な血液サンプルがあると、この施設に持ち込まれて、しらべたらエーテルを持っているのが分かって、ナツカワ先生に色々手伝ってもらってユウイチを連れてきてもらったの。』

(夏川先生って、何者?

ってか、なんで俺だけ持ってる?エーテルを持っている人を探していた?)


セレスさんから視線を外し考えていたら、ほほを両手ではさまれて、強制的にセレスさんに向けられた。

(ちょっ!セレスさん。)


『ユウイチは多分大丈夫だから、治療してもいい?』




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