第69話

「さて、やっとダンジョン攻略か」


 俺が今日挑むのは人族の大陸の南東にある、Bランク推奨ダンジョンのヴァンパイアダンジョン。その名の通りヴァンパイアが多いダンジョンだ。他にはグールやスケルトン等のアンデッド系のモンスター。


 厳密に言えばヴァンパイアもアンデッド系だから、ここのダンジョンマスターはアンデッド系のモンスターを極めてるのだろう。

 余談だが、魔族の中にもヴァンパイアが居るが、こちらはモンスター扱いされない。


 モンスターの定義はダンジョンで生まれたか、又は種族関係なく襲ってくるかだ。

 そういう概念上は人間の盗賊もモンスター扱いされる。

 ヴァイオレットのショップにヒューマンってあったな。


「ぐあぐあ」


 頭の上のドラドラが早く行こうよと言いたげに前足でペタペタと額を叩いてくる。

 同じく頭に乗ってるリーヴァとヤキトリも真似して尻尾と翼を当ててきた。


 この三匹は俺の頭の上が定位置になってしまったらしい。

 今は小さいから構わないが、こいつら進化しても乗る気だろうか?

 俺は某トレーナーみたいに謎のチート肉体じゃないぞ。


「悪い悪い。それじゃあ行くか」


 最初に出てきたのはDランクモンスターのグレータースケルトン。

 このダンジョンでの最弱モンスターらしいが、レベル8〜10のチビ共だけでは荷が重い。


「ディアンとヴァイガはチビ共のサポート。チビ共は思うように戦え」


 二匹のサポートのおかげでチビ共は思い切り戦うことができた。

 ドラドラはグレータースケルトンの背後に立ち殴り続けて、リーヴァは後方で魔法を撃つ。

 ヤキトリは飛行して加速つけて爪で引っ掻いたり、火の玉を吐いてる。


 ドラドラが前衛、リーヴァが後方アタッカー、ヤキトリが二匹を足して割ったようなオールラウンダーってところか。バランスがいいチームだ。

 回復役がいれば完璧だな。


 グレータースケルトンの攻撃がドラドラに当たりそうになると、ディアンが間に入って代わりに受ける。

 ヴァイガは呪いをかけて動きを鈍らせる。


 そこを三匹がタコ殴りだから、多少のレベル差はあっただろうが、問題無くグレータースケルトンを倒すことができた。

 チビ共のレベルが上がったようだ。ドラドラは10から19にリーヴァは9から17にヤキトリは8から22になった。


 モンスターのレベル上限は99で最大レベルになると進化ができるようになるらしい。

 進化すれば進化するほどレベルの上がりが遅くなるからずっとこの速さでレベルが上がるわけじゃないけど、最初の進化ができるようになるのは早いだろう。 


「この調子で頑張るぞ!」


「ぐぅぅー!」






============================




もしも少しでも面白いと思ったら、フォローやレビュー、応援をしていただけると、非常に励みになります。よろしくお願いします!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る