第57話

「えっと、こいつとこいつが将来Lランク。んでこいつはSSSランク…………はあ、面倒」


 パーティーから帰ってきた俺は、ジェノルムの所から貰ってきたモンスターランク表を見ながら、最終進化形が強いモンスターを厳選していた。


 他種族含むこの世界の人類が特別な武器を使わず倒すことのできる限界がSSSランクまでで、Lランクとなると封印、特別な武器を使うとかウォルテニアから逃げ出した放浪勇者に頼るしかない。


 これまで、数え切れない程ガチャを回したから、それなりの数の将来性の高いモンスタースライムが揃った。


 スザク、ゲンブ、ビャッコ、セイリュウはどこかで聞いたことあるな。こいつら神獣とかじゃなかったか?

 他はリヴァイアサンに進化するリヴァイアちゃんと言う小さな蛇や、フェニックスに進化するチェニックスと言う燃える小鳥……誰が名付けたんだ?


 それとショップの魔道具欄を見てたら、ゴーレムメイカーと言う魔道具があった。

 これは鉱物を入れると、自動でゴーレムを作ってくれて、これを大量購入して溜まりに溜まっていた鉱物を使って色んなゴーレムを大量生産する。


 最大サイズ百メートルくらいの大きさだ。

 余談だが、ゴーレムはモンスターと言うより、トラップ扱いで配置した場所から数十メートル程度しか離れられない。

 まあ、スライムに食わせてゴーレムスライムにしたらこの問題は解決したんだがな。


 第二迷路を拡張して、モンスター訓練所とゴーレム生産施設を作った。

 ついでにスミススライムや、生産系のスライムたちもそこに集めて、ちょっとした町みたいになった。


 同盟に加入希望のダンジョンマスターの審査等、同盟関係の仕事はヴァイオレットに丸投げしている。

 俺よりもマスター歴の長い彼女の方が適任だろう。決して面倒だからではない。


 それと、ヴァイオレット含むこの世界のダンジョンマスターのモンスター事情はショップに全ての進化前モンスターがいて、進化させたモンスターはショップに追加されるシステムらしい。


 こっちの方がラノベでよくあるシステムだ。

 俺のスライム限定召喚(進化しても追加されない)が特殊すぎるだけか。


 ヴァイオレットの召喚した進化前モンスターもついでに俺のモンスター訓練所で訓練している。

 第二迷路最下層は、冒険者は一人も居ないが俺のダンジョンの中で一番賑わっていた。


(ユースケ様)


 一息ついていると、店番担当のヒューマンスライムが俺にモンスターとマスター専用の念和をしてきた。


「何だ?」


(少々扱いに困る客が来ました。ヘルプお願いできますか?)


「扱いに困る?クレーマーか?」


(セラン王国第三王女であり、シルビス教の聖女のリシーア姫が店の商品をすべて差し出せと言ってきます)


 何か面倒そうな肩書の人が来てしまった。






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