第30話
最近ガチで暇。
数日前に新しく作った商人用一〜五層直通スロープに潜んでいた盗賊団を皆殺ししてから全てのダンジョン入り口付近に同じ様に店を作って、ヒューマンスライムを配置したくらいで、他は何も面白い事件がない。
てことで迷路に居る冒険者にイタズラを仕掛けてみることにした。
命に関わらないように落としたり、転がせたり、一番面白かったのは扉を開けたら金銀財宝があったドッキリだ。
可愛い女の子パーティーだったので、嬉しいイタズラをしたつもりだったが、皆白目をむいて下半身がビチョビチョになって気絶した。
流石に申し訳なかったので、ドクターとメディスンスライムコンビを追加してプレゼントしたら喜んでたようなので謝罪はできたと思う。
ちょいちょい初心者狩り目的の犯罪者が混じってるからそんな輩はモンスターハウスに導いて丸焼きにしている。
驚いたことに男より女の犯罪者が多い。
軽犯罪は見逃そうかと思ったけど、ほとんど殺人や間接殺人だったので焼き焼きした。
この世界の女は怖い。
その他にゲームをしたり、マンガ読んで暇を潰したりしている時に彼女は来た。
「なんだあの子?女の子一人でダンジョン攻略か?」
「珍しいですね。マスターが冒険者個人に興味を示すなんて」
「ちょっと気になってな」
歳は俺と同じか。名前はチナ。何何?故郷の村で謎の病に侵された四人の兄妹。てか、村で無事なのは彼女の他に数名。
どうやらメディスン&ドクタースライムを求めてこのダンジョンに来たって感じだな。
女の身一つでここまで命がけの旅を…………
「ええ子や!この子ええ子や!」
いい子な上にもろ俺の好みの見た目なんですけど。
メディスンたちの他にアダマンタイトスライム……は逆に迷惑だからジュエリースライムをプレゼントしてあげよう。
「うちのマスターが女に貢ごうとしている……うちの子の純情を弄びやがってこの泥棒猫!」
いや、そう言うんじゃなくて。
「それにしてもろくな武器も無しに、包丁か?あれ。服は普段着だし、あーあ。ほら後をつけられてるじゃないか。迷路で捕まって奴隷ルートだな」
にしてもうちのダンジョン悪い奴多いなぁ。
初心者冒険者=カモってことか?
そろそろジェノルムに悪人入ったら死ぬよって都市伝説みたいに流してもらおうか。
「助けるんですかマスター?」
「当然。未だに善人の被害者ゼロ記録が続いてるんだ。俺が行く」
「建前は置いといて」
「助けたら惚れられるかもー」
「ハアァーーーーーー」
長いため息をつくコアちゃんを見てみぬふりして俺はスキップしながらアダマンタイト装備を取りに行った。
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