第3話

「おお、なるほど。こうなってるのか。マスター権限すごいな」


 この3日で色々なことがわかった。

 まず、ダンジョンマスターは自分のダンジョンならばどこにでも転移できること。


 ダンジョン壁は破壊不可能だが、ダンジョンコアまでの道を防ぐことはできない。

 置こうとするとエラーと、メニューに表示された。


 そしてダンジョンのフロアごとにいるモンスターの一覧が見れることがかなり便利だ。

 それと俺の魔力だと毎日100DPずつチャージできることが分かった。


 魔力があるのなら魔法が使えるんじゃないかとコアちゃんに聞くと魔法のスクロールを破らないと魔法を習得できないと言われた。


 ショップを見ると魔法欄があった。売られている中で一番安い魔法がシャワーという明らかに弱そうな名称だったが1万DPだった。


 魔法が使えるようになるまでまだまだ時間がかかりそうだ。

 モンスター分解で手に入るDPは召喚ポイントの10分の1らしいから1匹分を黒字にするには4日待つしかない。


 今3日目だから倍々に増えて……1匹が8匹に増えた状態だ。

 思いの外スライ厶の効率が良かったが、更に嬉しいことが起きた。


 スライムが進化した。

 進化したスライムは最初に召喚した10匹で、そいつ等には俺の人力ダンジョン拡張を手伝わせていた。


 具体的に言うと俺が掘った土をスライムが食べるといったものだ。

 作業2日目の朝、俺が起きるとスライムたちが茶色くなっていた


 一覧で名前を見るとクレイスライムとなっていた。

 しかも分解すると5DP。召喚するとしたら50DPくらいかかる。


(召喚できないんだけどな。)


 進化したからか、分裂の速度が一日一回から二日に一回になってしまうのがデメリットだ。もしかして強いスライムほど分裂が遅いのだろうか。


 だが、そんなことよりも重大な報告がある!

 クレイスライムたちは俺が掘らなくても自分たちで土を直接食べ始めたのだ!

 これで俺が穴を掘る必要もなく勝手にダンジョンの拡張がされることになった。


 俺の仕事がなくなった。

 万歳!

 なれない労働で筋肉痛に悩まされてた俺にとってはこの恩恵が一番嬉しかった。

 悪いか?





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