第5話(中学生視点)

(ぅ~…おちんちん、押さえたい…)

ぐい、ぐいとズボンの付け根がおちんちんに食い込む。そして、お尻を左右に動かしたら、おちんちんが揺れて、ソコを押さえられる。でも、さっきみたいな完璧な栓ではない。あの手に比べたら弱すぎて、おしっこの通り道はさっきにもましてヒクヒクしてる。

(もっと、もっとっ、)

おちんちんコスコスしないと。右、左、右左…みぎ、ひだり、みぎ…

(だめっ、お尻ふりふりしてる変な人じゃん。おしっこ漏れそうってバレちゃう…)

膝を何度もクロスさせて、お尻を前後左右に動かして。それなら。

(ちょっとだけ…)

右側は隠れていて見えていない。ちょっとだけ、一瞬だけ。

さわっ、

おちんちんを指先で触ってすぐ離す。何でだろう、ぎゅうぎゅうに握りしめているわけではないのに、かなり楽だ。

(んんんっ、)

もじもじもじもじ…

でも、手を離した瞬間、おしっこがどんどん下に降りてくる。

(お兄さん、ケータイ見てるし…あと一回だけ…)

さわっ、

(あともうちょっと、)

さわっ、

(あと…)

きゅむ、

(ふぅ…ってだめだめっ、)


チーン…

待ち焦がれた、到着の合図。滑り込むように入り、ドアの前に立つ。お兄さんは行き先ボタンの少し後ろ。

(もう中学生なんだから、人前で押さえちゃだめ…)

小学生のときは、ジッと出来なくて、じたばたしてしまっていた。お兄さんにも見られている。でも、もう子供じゃないんだから。エレベーターの間の短い時間くらい我慢できるんだから。

ベルトを引っ張って、足の付け根をさする。2階、3階…もっと、はやく。早く着いて…!

(着いたら走って、すぐにトイレ行くんだ

。ベルト外して、すぐに座って…ベルト、うまく外せるかなぁ…ぁっ、)

じわり…

(んっ、んっんっんんんっ、)

パンツが一瞬、温かい。

(だめ、こんなとこで、お漏らしなんて、ちっちゃい子じゃないんだしっ、)

「あの…」

自分以外の声にハッとする。顔を上げると、ドアは開いていて。隣を見ると、開けるボタンを押して、困った顔でこちらを見るお兄さん。

「あっ、」

自分の手は、しっかりとソコを押さえていた。

「すみ、ません、さよ、なら!!」

恥ずかしい、恥ずかしい、恥ずかしい。手を退けられないことが。おしっこ我慢ポーズのまま走っている自分が。

「っはっ、はっ、はぁっ、」

おちんちんをモミモミしながら走る。膀胱がちゃぷんちゃぷんって揺れている。体がおしっこを訴えてる。

「ついたっ、かぎっ、はやくぅ、」

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