(三)-2
先ほど電話がかかってきた、近所にある中華料理屋のオヤジが出前に来ていた。
応接室の中では黙々と食事をする音のみが聞こえていた。逆に言えば、全員が玄関先の状況について耳をそばだてていた。
「……これ、エビチリ三皿ね。あとこれ、うちからのお祝い」
「あら、いいんですか」
「いつもご愛顧頂いていますし、何よりも受賞記念ですからね!」
「まあまあ、ありがとうございます」
そうして幸恵が現金で支払う音がした後に「神和泉先生ー! 受賞おめでとう!」と大声が聞こえた。
(続く)
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