一口ナンセンス

 ぼくらがみる悪夢は、だいたいナンセンスで出鱈目にお話が膨れあがるのが最大の魅力かつ、それゆえ一概に口で説明しづらいわけですよね。
 しかし、この『悪夢綴』ではその魅力を殺さないうえに、ちょっとした時間にも覗きこめる一口量にうまく収まっているんです。
 よく考えると、連作するお話の前後が全く関係ない今作ですが、それこそ、まるで悪夢そのものの形になっているんです! 偶然か意図したものか分かりませんが、とても素晴らしいことです!

 読んでいくうちに(この悪夢(本)、ずっと見続けたいなあ……)なんて不思議な気持ちになる、いい作品です。