第8話 羞恥心で死にそう。

ということで、千景のお家に来たのはいいものの家は大きいし、和風?って言うのかななんかすごい。


家に着いたら丁度千景が門の外に立っててくれて私を出迎えてくれた。


「椛会いたかった」

「昨日会ったばっかなのに?」


昨日会ったばっかなのに、相当寂しかったのか会った途端抱きしめてきた。


抱きしめるのはいいけど、せめて家入ってからして欲しい、今は人居ないからいいけど…あんまり人とかに見られたくないし。


「千景、家入ってからならいいけど外ではやめて?」

「家ならいくらでもしてくれるの?」

「してあげるから、今はやめてね?」

「……わかった」


千景の家は大きいし、わんちゃん家柄がいいとかそういうのかもしれない。


千景に先導されて千景の部屋に入った、入った途端私に抱きついてきて、それは別にいいけど…なにせ抱きしめる力が強い…。


「ちょ……千景、抱きしめる力強い…死ぬからやめて」

「……ごめん、椛のこと好きすぎて、緩めるから…抱きしめてもいい?」

「ん、いいよ」


さっきと違って普通に抱きしめてきたからとりあえず抱きしめ返してあげて千景の部屋を見てるけど結構普通の部屋で綺麗に整頓されてて千景らしい部屋だ。


「椛…やって欲しい事があるんだけど…いい?」

「……何して欲しいの?」


なんか、不穏な空気がするが…多分気のせいでしょていうかそうだと信じたい。


千景はクローゼットからある物を取り出した、その物とは…猫耳とメイド服…だった。


「これ、着て」

「ん?え?いやいや、嫌だよ!なんで着なきゃいけないの?」


すっごい期待した目でこっちを見ないで!??着ないからね?話変えないと…私が死ぬ、そ、そうだ…千景のお家にいる猫ちゃんが目的で来たんだから…そっちの方に話を変えれば…なんとか…。


「ち、千景…?今日の本来の目的は違うよね?」

「いや…本来の目的だよ」

「違うよ??猫見に来たのに、なんで私が猫になるの…!?」

「……それはそれとして…ダメなの?椛の可愛い姿見れたら嬉しいけど、嫌なら……いい」


そんなガッカリした顔しないで…これ、しなきゃダメ?したくないけど、千景すごい楽しみにしてたみたいだし…あぁ…もう!したらいいんでしょ!


「…着替えるからあっち向いてて」

「いいの…!?着替え見ちゃダメ?」

「ダメだから…!」

「……わかった、あっち向いてる」


ただでさえ着替えるの見られるのも恥ずかしいのにこんな服の着替え見られたら、余裕で私死ねる。


とりあえず着替えてみた…けど、こんなのがいいの?ほんと、よくわかんない…恥ずかしいし、猫耳も付けなきゃ…ダメだよね、ほんと、意味わかんないし。


「見ても、いいよ」

「可愛すぎて、思考停止しそう。」


ほんとに、恥ずい…これの何がいいの…?意味わかんないし…これ、可愛い?恥ずかしいだけだし……あー…もうほんと、羞恥心で死にそう。


「椛、猫の真似して?」

「はぁ…?なんで…そんなこと……」

「……してくれないの?」

「あー…もう…する、するから…にゃ、にゃあ」

「可愛すぎ……千景、写真撮ってもいい?」

「もう、好きにして」


もう…恥ずかしすぎて、ほんと無理。

着るなんて言わなきゃ良かった…ほんと私のバカ…恥ずいし、さっきから千景が私の頭撫でてくるし、もう…ほんと恥ずかしすぎる…今すぐ死にたい…。

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