ロリコンおじさんとバニー

「テルミさん…これっ」


「文句を言うな、ここにいる以上避けられない」


なんで女装した上で、バニーガールの服まで着さされてるんだ!遡ること3日前


イベントが各月で開催されるのだが、今回はどうやらバニーガールらしい。信じられない、今までは肌の露出は控えめだったのに急に肌と言う肌が出るじゃないか!そんなの無理だよ。前回はネコミミだけだったりしたのに。


「テルミさん、このイベントって…」


横を見ると歴戦の猛者達が一斉に膝から崩れ落ちていた。

いつも冷静な先輩たちの阿鼻叫喚の嵐だ。


「リコちゃん、耐えるんだよ。強く生きよう」


「初めてだったね、このイベントは。これを乗り越えればもうこの世に敵無しになれるよ。」


どんなイベントなんだと、ビクビクしてるとNo.1のマミさんがやって来た。


「今月のイベントは…ッッ!」


あのマミさんまでもが恐怖に慄いてる。


「バニーガール何回やったと思ってるの、余裕よ。余裕」


あのNo.1をそこまでさせる、バニーガールイベント。さぞかし恐ろしいことなんだろう。


「リコちゃん教えてあげよう、このイベはみんなバニーガールを着るだけのイベントじゃないんだ。店の宣伝のために夜の街を練り歩かなければいけないんだ。しかも可愛い女の子が近くにいる中」


屈辱すぎる。女の子に勝てるわけないじゃないか、しかも肌の露出で筋肉や贅肉、女子にあるまじき部位までもが露になってしまうじゃないか。


「だからみんな、恐れてるんだよ。あのマミさんまでもが」


「外歩いたら、店に戻って接客よ。」


それならよかった、これ以上の屈辱はないからな


「それでは終わらないのが、この店なんだ。このバニーイベント1番多い客層それが、二丁目の人たちなんだ。」


二丁目、テレビやネットでしか見たことの無い存在。それが俺の目の前に来るって事なのか。


「まぁ、どうなるかは当日のお楽しみにって感じ。みんな諦めモードだけどね。」


「覚悟しておきます。」

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