ロリコンおじさん圧倒される
「ねぇおじさん、さっきからこいつに向かってさ態度悪くない?」
「そっそんな、ことはないと思ってるんだけど笑」
「じゃぁリコちゃんにもさ、ちゃんとしろよ。」
こいつって言われちゃった、けど必死に庇ってくれてて嬉しいよ。
「いやぁ、俺にもさ選ぶ権利みたいなのあるし。ちゃんとして欲しいのはそっちだよ。」
「あの私なんか気に触ることしましたっけ?」
挨拶してお茶汲みしただけで、文句かよ。小さい男だなどうせ会社でも社員にセクハラして、窓際だろうよ。
「いやぁ言っちゃぁ悪いけどね、君キャバ嬢なのにこのレベルの顔だからさぁちょっとびっくりしちゃってね。ほら選ぶ権利ってあるじゃん?」
そんな顔の事今更言われても、ノーダメージですよ。あと男だしおじさんだし。化粧でどうにかしてこれなんだから、結構イケてるはずよ?
「あーすいまっせーんよく言っ」
その時ホール中にチホちゃんの声が響き渡った。
「誰に向かって言ってんだ!やめろ!リコちゃんは、顔はそんなに良くないけどな、こんなダメダメな俺を見捨てないでくれたんだぞ!」
なんかちょくちょくディスるの辞めてくれないかな。
「何言ってんだ、俺だって選ぶ権利があんだろ!こんなブス選びたく無いに決まってるだろ!どんだけ性格が良くてもここでは関係ないだろ。」
「お前、さっきから権利ばっかり言ってるけど、正直選べる立場じゃないに決まってんだろ!見た目を言う前に性格直せや!」
うっわヒートアップしてる、たかが顔ディスで揉めないでくれよ。良くあることだって教えておけばよかった。
「二人とも落ち着いてくださいね、じゃないと迷惑ですから」
よかった一応休戦してくれた、この店に来る厄介客って話通じないタイプが多いから、止まってくれただけでも有難い。
「お酒入れますね〜」
「はぁ…」
「何?リコちゃんに文句あるの?」
辞めてくれ、私は傷ついてないから。
「チホちゃんってさ、自分の見た目が可愛いのが分かってるから、あえてブスを引き連れてる一番性格悪いタイプだよね。それで周りからの好感度稼ごうとする性悪女って感じで、ウケる」
うっわ、チホちゃんに今度は敵意向けてきたよ。しかも中高生みたいな事言ってるし、謎偏見は学生で卒業しろよ。
「え〜そんな風に見えますかぁ?チホ今リコちゃんしか友達いなくてぇ、よかったら友達になって欲しくてぇ。」
「それって、ホント?」
「はぁぃ、チホ友達作るの下手っぴでぇ、だから唯一の友達をブスって言われてすっごい悲しかった〜。」
わおっ、偏見をぶりっ子攻撃で避けたしダメージ受けて無さそうだ。あとおっさんチョロすぎで逆に心配になるぞ。
「そうだったんだ、ごめんね。ブス引き連れてるとか言って本当に仲良しだったんだ。リコちゃんもごめん」
「私は大丈夫ですよ〜、このドリンク入れてもらえれば許しますし。」
私の売り上げの半分は詫びドリンクだから、ここの販促も欠かさない。
「よぉーしっ!おじさん今日はいっぱい入れちゃおうカナ!?」
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