ロリコンおじさん付き添う
さぁさぁ、待ちに待った接客の日だ。初めて俺が手塩にかけて育てた後輩だ、しっかりやってもらおうじゃないか。俺が見立てたドレスに、似合う化粧を追求したまさに究極の状態だ。
しっかりプロフィールも俺の監修の元やらせてもらった、気分は正にプロデューサーだ。
「チホちゃんー行くよー」
「はーい」
初めてあった時よりだいぶ態度も軟化してきて、親しみを持てる子になった。生意気なのはご愛嬌。
「どこ行くの?俺選べないの」
「残念だな、選べねぇよ。呼ばれた所へ行くそれが今やるべき使命。」
「えーつまんねぇ。金持ってそうなじじぃの所行けるって思ったのに。」
俺も初めは思ってたよ、けど現実は甘くないんだな。そうやって学んでいくわけ。
「リコさん、入ってください。指名じゃ無いです」
「はーい」
いちいち言わなくていいっつーの!
「指名入ってないじゃん、売れてないから俺の教育係なの?」
かなりバカにされてる気がしてならないが、今は無視だ。集中
「今から初接客だけど、大丈夫かよ。切り替えとかいけるのか?」
「あったり前でしょ!一人称ウチかアタシにすればいいんだし。」
「舐めてると痛い目に会うぞ」
「そのフォローするのが、仕事なんでしょ?"先輩"」
メスガキが、普段先輩なんて使わないくせにここぞとばかりに使いよって。俺をなんだと思ってるんだ、身長はもっと低い方がいい。
「あの席よ、私に続いて挨拶してね」
「初めまして〜」
「どもっこんばんは」
一人客、コミュ障克服のためって感じだなこりゃ。チホちゃんの初陣に丁度いい。
「こんにちは〜、チホでーす」
「リコです〜」
勝手に進行するなよ、聞いたことないぞ新人が仕切るって。いやいや初接客だろ。軽く俺が説明しただけじゃないか、自由すぎじゃないか。
「お兄さんかっこいいですねお仕事っ…」
「あぁ、君はいいかなこっちの小さい子と喋りたいから。」
クソじじぃが!俺をなんだと思ってるんだ。泣くぞ
「え〜チホリコちゃんいないと、何にもわかんなーい。」
「えーそうなの。じゃぁ仕方ないな、こっちの人もここにいていいよ。」
「ありがとうございますーじゃぁ飲み物入れますね」
クッソ、俺はお茶汲み係かよ。あと置物みたいな扱いするな、喋らせろ。
「あぁ、手際悪いね、俺の方が上手だよねーチホちゃん」
「どうぞーごめんなさいねー、下手くそで。」
「えーチホわかんないから、飲み物作って〜」
腹立つーけど言われ慣れてるからな、問題なんて無い。あとチホちゃん飲み物の催促上手いな。こりゃ凄い期待のルーキー過ぎる
正直生意気だとか今は関係ないな。
「しょうがないな〜作ってあげ…」
「注文してくんない?」
ぶりっ子の鎖が外れた!?
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