ロリコンおじさんと学び

「敬語はしっかり使えた方が、好印象だからちゃんと使え。」


「なんで、俺がじじぃの相手しないといけない訳?ヤダ」


「なんでって、自業自得だからだろ。置き引きしなければこんな事になってないからな。」


最近の若者は、敬語すらろくに使えないのか。


「それは、そうだけどさぁ。なんで敬語とかいるの?いらなくね?」


「いるの、偉い人とか年上の人を敬う為に」


「別に良くね?使わなくて。俺がこれからする仕事ってさ、セクハラとかさいっぱいあるんでしょ。そんなヤツらに使わなくていいじゃん。」


それはそう、けど全員がそうだとは限らないから悩み所なんだよ。俺だって適当に喋って金儲けしたいに決まってる。中には説教してくるやつもいるぐらいだからな。


「俺も敬語使いたくねぇよ。」


「じゃぁ辞めればいいじゃん、なんで使ってんの?」


あぁ、コイツには敬語の概念が存在しないタイプなんだな。根本的に分かり合えないかもしれない。光と影って感じかもな


「日本に生まれて、長い間常識として刷り込まれたからだな。そう簡単に常識ってもんは、覆らないもんなんだよ。これだって、言われ続けたから、他の事をするのが怖いんだと思う。」


「世間からはみ出すって、案外勇気がいるんだ。非常識なヤツって思われたり学が無いって思われたりするのも、嫌なんだ。

けどあんたは、世間なんてどうでもいいし、自分の人生を好きなように生きようとしてるじゃないか。」


暑苦しかったか?痛いヤツって思われたかもしれない。裏できもポエムって呼ばれたらどうしよう。


「俺の事分かってんじゃん、アンタ他のヤツとは違うかも。過去に関わってきた大人全員世間体とかさ、常識ばっかり言ってきて俺の人生だから勝手にさせろってずっと思ってた。けど初めてこのままでいいって言ってくれた。」


敬語前途多難っぽかったから、諦めた感じだったけど結果オーライっぽいからまぁいいか。好印象残せそうだし


「それでいいんじゃないの?世の中には色んな人がいるし、無理やり敬語使う必要なんて無いし。キャラ付けもここで売れる鉄則だし。」


「そうだよな、よしっ決めた俺この店で、生意気ロリに徹する!」


なっ、生意気ロリ!?ぜひ接客して貰いたい。プロデュースしたい。まず服装から見直して…


「よしっ!明日から早速ホールに一緒に出るぞ!チホちゃん!」


「おっしゃ、俺は今日からチホとして頑張るぞ!」

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