ロリコンおじさんと同級生
「珍しい苗字ですね〜」
「確かに、良く言われるかもしれないです。」
「調べてみていいですか〜?」
この名前が全国に何人いるかで、俺の今後が変わってくる。頼む結構な人数いてくれ…
“350人 ”
ダメだ詰んだ、同級生だ。しかも全国分布図にこの県4人くらいしかいない。
「どうでしたか?」
「350人でした〜珍しいですね。」
そんな事より、同級生じゃないか。君は気づいてるのか、それとも気づいた上で、知らないふりをしてくれてるのかどっちなんだ。俺の少ないコミュニティには存在しただろ、忘れたとは言わせないぞ。体育の時とか、班決めの時に一緒になったりはしただろ。
「そい言えば、ここ女装キャバクラなんですよね。」
「そうなんですよ〜」
「いやー可愛くて本当に男なのか、疑わしいですね。女の子として来ても、違和感無いですよ。」
「嬉しい〜ありがとうございます〜」
褒めないで欲しい、君が今接客して貰ってるのは同級生だしかも男だ立派に。恥ずかしい
「リコさん、指名が来ました。」
やったね、ご指名入りました。
「ごめんなさい今日はここまでなんです、またここに来る時には絶対指名して下さいね〜ありがとう〜」
「楽しかったです。」
あぁ疲れた、意味わからん。何で仕事場で同級生に会うんだ変態かよ、信じられん。今日は家帰って爆寝だ爆寝
「リコちゃんオッツー」
「テルミさんって店に同級生来た経験あります。」
「何言い出すかと思ったら、いや普通に無いよ。来たらびっくりだ」
「今日来たんですけど」
テルミさんは、口をあんぐり開けて目を見開いた飛び出すかと思った。いつも見てる美少女とは似ても似つかない変顔だった。
「そんなことあるの!?」
「今日一番初めに接客した人がそうでした。」
「やっばぁ、変態だね」
やっぱりここに来る人はもれなく変態扱いされる。付き合いの練習できたとてだ。
「上司との付き合いでここに来るらしいですよ」
「上司ガチャ大ハズレじゃん、転職勧めるよ。」
感性が同じでホッとした、キャバクラ行くとしても、行くなら女の子がいる店だよねと言った話で大盛り上がりした。
「じゃ帰ります、お疲れ様でした。」
「お疲れ様ー」
従業員出口から鼻歌交じりで外に出るとそこには、さっき接客したばっかりの同級生と思いっきり目が合ってしまった。
「「うぎゃぁぁ」」
深夜に大人二人が大絶叫。それぞれ違う理由で叫んでいるのも分かっているが、引き返せないので喋るしかないと、覚悟を決めた。
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