ロリコンおじさんと家族

やばかった、あと一歩間違えれば犯罪者だった。とっとと家に帰って寝よう。

携帯に通知が入った。


「元気にしてるか?急に働くって言い出してびっくりしたよ。住所もわからんし、何の仕事なのかも教えてくれないし」


げっ、母親からだ。俺はあの散歩の後から一度も帰宅してない。申し訳ない、人には言えない仕事をしてるんだ。今は亜紀ちゃんのお父さんから借りたアパートに住ませてもらってる。何も言わず、行ってしまったから、逮捕されたって思われてるかと思った。心配してくれてたんだ。普段は連絡なんてしないし、こんな事してるってバレたくない。けど母親の優しさが身に染みて逆に辛くなった、いっその事いないもの扱いで良かったのに。


先人の力を借りるのがきっと早い。テルミさんやマミさんに今度聞いてみよう。こんないい環境で育ったのに俺は、ロクに恩返しも出来ず毎日毎日、おっさんたちの相手をするだけ。両親も弟も優秀な人だから、こんな仕事してるって知ったらバカにされる所じゃない。


俺は一旦母親の連絡を、放置することにした。ごめんなさい絶対後で返すから、けどそれまでに俺の心の準備をさせて欲しい。今の仕事は正直世間では誇れるものでは無いけど、俺が自信を持ってこの仕事が好きだと言えるまで、それまで時間を下さい。


「急に出ていってごめん、俺今夜の街で働いてる。それがいい選択だったかは、分からない。けど自分の中では割と誇れるかも知れない、」


ここまでだな、続きはまたかける時に書けばいい。

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