ロリコンおじさん勉強中
俺は今日から、リコという名前でこの店で働くらしい。可愛い先輩のテルミさんと一緒に接客の練習を学んでいるところだ。
こんなの現実でするなんて思ってもいなかった、男に酒を注いでご機嫌を取るなんて。辱的で腹立たしい。
「なんで、テルミさんはここで働こうと思ったんですか?」
「僕は、ここのオーナーの家に詐欺の電話しちゃったんだ。」
オーナーつまり亜紀ちゃんのお父さんだ、何してるんだと呆れたけど、人のこと言えない。
「ここの女装キャバは、多分犯罪者予備軍が働いてるんだよ。ウチのNO.1もそうらしいからね。」
驚いた、そんな理由があるのか。犯罪者予備軍更生施設みたいな感じなのか。
「あと名前も、その人の罪に合わせた名前がついてるんだよ。僕は電話だからテルミ」
「俺はロリコンだから、リコ」
勝手に決められた理由が分かった、それにしても凄腕の経営者なのではないのかと、関心せずにはいられなかった。
「No.1の子はマミって名前なの、あの子の立ち振る舞いは勉強になるよ。」
マミ、じゃぁ何やったんだろう万引きかな。色んな憶測が俺の頭をよぎる。
マミさんは本当に、一挙一動が女性にしか見えなかった。どんなセクハラも嫌な顔一つせずニコニコ笑顔で、対応し続けていた。たまに見えそうになるスカートの中にドキドキする。
「凄いよね、僕尊敬しちゃう。あんなおじさんに触られて笑顔とか無理だもん。」
「俺これから、あの中で働くんですか。」
絶望しながらも、警察に連れていかれないらように今日から頑張って働くしか無くなってしまった。
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