第25話 VSシュタークスライムその1

防御力、素早さにステータスを振り終えた俺は、地を思いっきり蹴り飛ばしスライムに接近する。

一見敵の間合いに真正面から入る愚策の様に思えるが、スライムからすると突然上昇した様に見える俺の素早さに対応出来るとは思えねぇ。


敢えての急襲。


この作戦は2度は上手くいかないだろう。

今回の一撃でなるべく多くの生命力を削ってやる。


杖で攻撃出来る間合いに入ったのだが、ここからでは全力の一撃を叩き込むことは出来ないだろう。


もう少し、


もう少し、スライムが動き出す直前、いや動き出した瞬間を狙ってぶん殴る!


ここだ!


咄嗟の動きに対応できず、飛びかかってくるスライムの勢いと、最大速度で向かってくる俺の全力の一撃が衝撃を生み出す。


スライムを叩いた確かな手応えが振動となって杖を通り手に伝わる。

結構ジンジンするな。

だが、これでスライムの生命力を大きく削れたはずだ。

現に、スライムは今も尚吹っ飛んでいる。

今のうちに鑑定をしておくか。


「鑑定」




種族:シュタークスライム

Lv1

生命力132/150

聖神力50

攻撃力50

防御力50

魔法力50

素早さ45

運10

スキル

水撃Lv2 液状化Lv1 ウォーターボールLv2 酸液Lv2


耐性スキル

物理耐性Lv3 衝撃耐性Lv3 斬撃耐性Lv3 魔法攻撃耐性Lv2



まじかよ!?1割ちょっとしか削れてねぇ。

やっぱり現状のステータスで全力攻撃した所であんまし決定打にはならねぇのか、、、

俺のステータスは攻撃力37に霊樹の魔杖の攻撃力でプラス20された57だ。そこに貫通、杖術の恩恵があって幾分かは増えているのだろうが、スライムは物理、衝撃に耐性を持ってやがる。

オマケに高い防御力持ちときた。

今の俺では圧倒的に火力が足りない。

にも関わらずあっちの攻撃は掠るだけで命取りと来た。


これまで戦ってきた格上の相手、バグベア、オークなんかは素早さに大きなアドバンテージがあった為、難なく勝利を収めていたが、今回は違う。


これ詰みだな。


まじで八方塞がりだわ。


こちらには決定打はなく。


向こうの攻撃は掠るだけで命取り。


素早さも少し高い程度。


なにかこの状況を覆せるだけの作はねぇのか。


種族:ヒューマン(ラナリア)

名前日宮優慎

Lv4

生命力19/21

聖神力7

攻撃力37

防御力37

魔法力2

素早さ56

運2

スキル

鑑定LvMAX 棒術Lv1 剣術Lv1 杖術Lv2 突技Lv1

斬り上げLv1 投石Lv1 回避Lv2 思考加速Lv1

平衡感覚Lv1 急襲Lv2 貫通Lv1 連撃Lv1 暗視Lv1

生命力強化Lv1 生命力回復強化Lv1

耐性スキル

毒耐性Lv1 物理耐性Lv1 衝撃耐性Lv1

称号

転生者 素寒貧 神々による祝福ベアテ




ダメだ。今のスキルでは大した事が出来ねぇ。どうすっかな。


長考している内に5mほど吹っ飛び地面に着地したスライムがこちらへと動き出す。


恐らく普通に攻撃をしても避けられて反撃を食らうだけだ。


そうなっちまったら俺の生命力が大きく削られて精神的にも大きく不利になってしまう。


ここは安全策を取って確実にスライムの攻撃を避け、再びスライムを倒せるだけの策を考えた方がいいだろう。


スライムが直進してくる。


それを確実に交わしせめてもの反撃で地面に落ちている石を拾い

勢いを停めれず直進し続けているスライムへと投げつける。


「投石!!」



種族:シュタークスライム

LV1

生命力131/150



これでいい。

攻撃を受けることなく。確実にダメージを通していく。

しかし、現実的ではない。そんなに石が落ちてねぇからだ。


取り敢えず、スライムの振り向きざまにもう1発石をぶん投げる。


しかしスライムのスキル酸液によって石がスライムに当たることはなかった。

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