第16話 夜目は結構効くらしい

何とかオークを討伐した俺は暗くなった森の中を南下していた


「つい探索し過ぎて随分暗くなっちまったな」


最近は暗くなったら眠ってたから

前がよく見えねぇ、、、


オマケにここは森だ。


足元が非常にわりぃ


ウルフなんかは夜行性だからか、何回か襲ってきやがったが、回避と連撃で難なく迎撃する。


もうそろそろ拠点に着いてもいいと思うのだが、視界が悪ぃから地理もわかんねぇ


あれ?結構ピンチじゃね?


そんな事を考えているとスっと周りが見やすくなった。

これは単に瞳孔が開いたとかそんなレベルじゃねーよな。


多分何かのスキルを手に入れた。


とりあえず周りが見やすくなったし何とか拠点に帰ることができそうだ。


この場所には見覚えがある。


確か最初にウルフを見かけたら辺だ。


大分近くまで戻ってたな








━━━━━━━━━━━━━━━━━










「着いたぁぁーー!」


異世界で初めて迷子になっちまうところだったが、視界が何とかなってくれたおかげで戻ってこれたな。

さて視界がの良くなったのはどんなスキルのお陰だ?


《暗視》

暗視のスキルレベルに応じ常時生命力に補正が掛かる


暗いところでの洞察力をスキルレベルに応じ向上させる。

尚気配や聖神力の流れも感知しやすくすることができる。




暗視かぁ

こりゃ結構便利なもん手に入れたんじゃねーか?

オマケに生命力に補正が掛かるって

こりゃ今日から夜も活動して行かねぇと勿体ねぇ。


とりあえず腹が減ったな、、 マイルドボア猪やろうの肉でも食うか。


魔法の鞄はとても便利で中に入れたもの同士が干渉し合うこともねぇし

中に入れた物の酸化や風化はしないらしい(恐らく)。


よくある異世界モノでは時間が止まっているらしいが、、、


其れを判別するスベはねぇし少なくともシーラさんの残した物に風化した様子は見られなかった。


今はそれだけ分かれば十分だろう。



そんな事を考えながら猪肉を料理する


やっぱり何度見ても白々と輝く筋に

対になるかのように赤々しい赤身。



ここまで素晴らしい肉は多分前世を探しても見つからないだろう。


近くから木の枝を数本取ってきて火打石で火をつける。


こっちに来てから雨が降っていないのは結構な幸運かもしれねぇな乾いた枝が滅茶苦茶集まる。


フライパンを用意して熱を通したら

豪快に猪ステーキを作っていくー




美味かった。


やっぱり肉は至高だな。


もう生涯この肉で生きていける気がする。

まぁ欲を言うなら油や調味料がもっと欲しいところだがな。

この世界に油があるのかはんかんねぇが

フライパンを焦がさないためにもマストだよなぁ。


街に行ったら見てみねぇとな後は━━


そんな事を考えながら暗視や他のスキル、自分のレベルを上げるために近くにいる魔物を狩る。


回避を使った時に聖神力の流れを今までより鮮明に感じたのは暗視のおかげだろうか?


拠点に帰り、これは魔法が使えるようになるのでは?っと少し試したりもしたがやっぱり無理みてぇだった。


魔導書なんかがいるんだろうか?


それともこの世界に来た時にはもう定められているのか?


まぁここら辺も人間の文化圏に行かねぇとどうしようもねぇよな

俺は眠りにつきながらいっその事明日街まで足を運んでみようか。と考えていた。森の探索も大分終わったしスキルも結構手に入ったからな。Lvは、、、、、、3だが。


シーラさんがいた時点で森を抜けさえすれば街がある事。魔物が南に行くに連れて弱くなっていること。


から南に行きさえすれば、そう遠く無いところに街はあるのではないかと踏んでいる。


まぁ滅んでなかったらの話だがな。


んな縁起悪い事考えたらダメだよなと思いつつ

ここは異世界だからどんな事があっても可笑しくはねぇ、あんまり期待しない方が良いよなと考えていた。


でも期待しちまうよなぁ!


衛兵とかに止められたらなんて言おうか。適当に辺境の村から出てきて盗賊に荷物でも取られて身ぐるみ剥がされたってことにでもしようか。


いや〜ワクワクが止まらないね。


そんな事を考えながら俺は今日を終えるのだった。



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