第4話 素寒貧は伊達じゃない

とりあえずはどこに拠点を作るかを決めるために周りの地理を把握することにした。どこから行こうかやっぱり川があるところが良いけどあんまりちけぇと魔物も来そうなんだよな。なんとはなしに右手側に歩きながらそんなことを考えていると


「ギャッギャッ」


この声はゴブリンか?人の声とも魔物とも取れぬ形容しがたい醜い声が聞こえてきた。見たところ2体いるな、、鑑定



種族:ゴブリン

Lv1

生命力20

聖神力10

攻撃力10

防御力5

魔法力5

素早さ10

運5

スキル

剣術Lv1



種族:ゴブリン

Lv2

生命力25

聖神力10

攻撃力15

防御力10

魔法力5

素早さ10

運5

スキル

剣術Lv1



レベルの高いゴブリンがいるな、ステータス的には攻撃関連がプラス5って感じだが今の俺にはかなり痛てぇな、、、、ダメージも通らねぇだろうし、少しばかり強くなったと思ってたけどやっぱりゴブリンやスライムにすら遠く及ばないんだな今の俺は。あいつらに見つかる訳には行かねぇしとっととここを離れようか。



その後特に何の成果も得られずただ日が日が沈むばかりであった。

俺は断腸の思いで木の上で寝ることにしたのだがふとステータスを鑑定すると新しい称号が手に入っていた


称号

転生者 素寒貧



って誰が素寒貧じゃい!!確かにパンツ一丁だし。ステータスも軒並み1桁、住んでるところは木の下だが、それだけで称号に付くのかよ!?あ〜これ絶対バッドステータスだよな鑑定



《素寒貧》

常時取得経験値が半減する代わりに得られるステータスポイントが倍増する

非常に貧しくステータスの低さで彼の右に出るものはいない。まさに持たざる者に贈られる称号。

尚この称号は消えることは無い。



あれ?この称号ってめちゃくちゃ強くねぇか?めちゃくちゃ不名誉なこと言われてっけどステータスポイント倍増はかなりでかい。

そしてステータスポイントと言うからにはゲームのように自分で割り振ることが出来るようだということがわかったのもでかい。

素寒貧って実はかなり強い称号なんじゃねぇか?

これは明日スライムを狩ってみねぇとな、もう今日は周りも見えねぇしとりあえず明日に備えて休むことにしよう。





種族:スライム

Lv1

生命力10

聖神力2

攻撃力10

防御力3

魔法力10

素早さ2

運5

スキル

酸液Lv1



俺は今日からレベル上げに専念する事にした。生きるためには食料も大事なのだが、やはりこの世界で生きるにはステータスが全てだ。水?んなもんスライムの残液でも飲んでやるよ!食料?ゴブリンの肉で十分だぜ!

スライム野郎!棒術で強化された俺の攻撃をくらいやがれ!!

見事奇襲が成功し全力の一撃をスライムに叩き込んでやった


生命力1/10


よっし、スライムが怯んでる内にすかさず石を投げつけてやった。まぁ勝負ありだろう。勝利を確信したがスライムは酸液で石の推進力を減少させたようでスライムの前で石は落ちてしまった。

「やっぱ一筋縄じゃ行かねぇな、、じゃこれでどうだ」もう、昨日のように慢心はしない、全力で後方へ退避しもう1回石を投げつける、スライムは先程と同じように酸液をはいて石を落とすが、狙い通りだ。ヤツはもう聖神力が残ってねぇ!

さぁこい!カウンターでトドメ刺してやんよ!

まんまと突進してくるスライムを木の枝で突き飛ばしてやった。


生命力0/10


うっしだいぶ楽に勝てるようになったな、これも棒術のおかげだな。

素寒貧のせいでレベルは上がってねぇな、レベル1のスライムはそうそう居ねぇから速いとこレベル上げてゴブリン辺りに挑みたいんだけどなぁ、、、、

いっそゴブリンに挑むか?素早さで大きく負けてるとこは痛いが今の俺なら棒術と木の枝で攻撃力12は出るはずだし10回も殴れば倒せるだろう、もちろんこちらは一撃喰らえばおしまいだけどな。

スライムの水を飲みながら俺は肉が食いてぇなぁと思いながら、やっぱ俺が餌になるだけだな、と別のスライムを探すことにした。

あんまり森の奥に行き過ぎると強い魔物がでるってのが十八番だから拠点の周囲を探索してると



種族:スライム

Lv2

生命力15

聖神力4

攻撃12

防御力3

魔法力10

素早さ2

運5

スキル

酸液Lv1



「結構狩りやすそうなステータスしてるじゃん素早さ変わんないし防御力もそんな高くねぇ。」相変わらず攻撃を1度喰らえば終わりだが、先の戦闘で編み出した不意打ちからの石を使って聖神力を切らせ突き飛ばす戦法で行こう!

「さぁどんなもんかなぁ!」

ドンッ。と鈍い音が鳴りスライムをぶっ飛ばす。

生命力6/15

そのまま投てきを初めてスライムが酸液を吐く、投てき、酸液で弾く、また投てき、酸液で弾く、

投て、やべぇもう石ねぇわこんなとこで素寒貧が出ちまった。とりあえず適当に拾った棒を投げつけてやった。スライムが酸液を吐き見事。聖神力を全部使わせることに成功した俺はスライムを突き飛ばした。


生命力0/15


よっし!倒せてるな、さーて俺のレベルは上がってっかな?



種族:ヒューマン(ラナリア)

名前日宮優慎

Lv2

ステータスポイント残10

生命力5

聖神力1

攻撃力11

防御力6

魔法力1

素早さ1

運0

スキル

鑑定LvMAX 棒術Lv1 突技Lv1 投石Lv1

称号

転生者 素寒貧



《突技》

突技のスキルレベルに応じ常時攻撃力に補正が掛かる。棒を体に引き付け、相手に対し垂直に突き立てることで自分の攻撃力と相手の素早さに応じた相応のダメージを与えることが出来る基礎的な棒術である

棒術系統スキルの更なる会得に繋がる


《投石》

投石のレベルに応じ常時防御力のステータスに補正が掛かる。石を投げるだけでは対したダメージを与えることは出来ないためあくまでも牽制の為に使用する。


棒術に続いて、突技や投石も習得していよいよスライムなら楽勝で勝てるステータスになったんじゃねぇか?これだけあれば一撃で倒せるよなとりあえずこのスライムの水だけ貰って今日はもう拠点に戻るとしますか。





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