朧げな記憶❷キャラデリ✖️?回

 無事にFF14のPC用ソフトが届き、多少放置した後に(確か仕事が忙しかった)開始することになったのですが、長いダウンロードの後のキャラクリは予想以上のクオリティで感動しまくりました。

 神アレンジのFFのメインテーマ、凄いグラフィック(その当時は)。

 私が選択したララフェルという種族ははどう作っても大体可愛くなり。キャラクリだけで数日過ごせるくらいでした。

 

 ただ、まともに遊ぶまで一ヶ月近くキャラデリ〜放置を繰り返しました。

 

 なぜかというと、フィールドに出た際にPCスペックの問題で木もキャラも歪んで見えたし、ミニマップは設定の問題で画面の外に表示され(確かコンフィグのアイコンも画面の外で設定を変えようもなかったような気がします)、一番最初に選択した都市グリダニアが相当な難所に思えたんです(ここを選んだ理由は吉田明彦さんのグリダニアを描いた絵に惹かれたからだった記憶)。


 まず自分が見えた物を目印に移動しなければならず、しかも当時の黒衣の森(グリダニアの初期マップ)は恐ろしいほどの迷路マップで、当然自分は迷いに迷い、気分が悪くなりました。

 余談ですが、昔(確か小学校に通う前)に祖母に連れられ山に行ったのですが、祖母は山野草を見ると抑えが効かなくなる人で、その日も私を置き去りにして草木の奥に入っていきました。自分の家の土地だから安心していたのかもしれません。しかし、近くには猟友会の練習場があり、ひっきりなりに銃声が聞こえてきて、かなりの恐怖を味わった気がします(彼女の名誉のためにフォローしておきますが、彼女自体はかなり面白い人だし、身内にはめちゃくちゃ優しい人です)。


 ––––––この経験から、結構密林の風景は苦手になってしまいました。


 話を戻しますが、MMORPGは自分には難しすぎるのかもしれない……、そんな絶望で、一番最初に作ったキャラを削除しました。

 

 黒衣の森にかなりのトラウマを植え付けられたせいで数日放置しました。

 それでも悪夢は数日経てば薄れます。他の都市(開始都市は3ヶ所あります)なら自分でもなんとかなるんじゃないか?と思うようになりました。

 で、選択したのが海に面したリムサ・ロミンサです。


 しかし、どうにもなりませんでした。


 例のマップ問題(だった気がする)と歪みまくりの風景で、リムサ・ロミンサがやたら複雑な構造の都市に思えたんです。

 確かエリアチェンジの際に、ものすごくロードが長く、高確率で落とされたんだったと記憶しています。

 リムサはそのエリアチェンジが他の都市よりも多かったような気がします(あやふや)。

 そんなこんなで、少し歩くだけで気が滅入りました。

 もしかしたら残るもう一つの都市ならもう少しマシに移動出来るんじゃないか?

 と一縷の望みを抱きながら、二度目のキャラデリを実行しました。


 三度目はララフェル♂でキャラクリし、剣を使うクラスを選択しました(確か理由は、HP多いならモンスターに襲われても死ににくそう、とかいう後ろ向きな感じだった気がします)。

 開始都市はウルダハです。この都市と自分のPC環境は意外と良く、多少迷いはしましたが、なんとかフィールドに出て多少散策出来ました。

 ですが、問題はグラフィックだけではなくて、ラグさや、自分のゲーム知識の無さにもありました(もちろん必要なアイコンが画面外にいってる点にもあります)。

 アクティブ状態のモンスター(そのモンスターよりもかなりレベルが上の状態じゃないと、襲いかかってくるタイプのモンスター)に襲われがちで、逃げ回る羽目になったんです。

 で、幾度となく死に、かなり嫌気がさしていましたが、そこはMMORPG。すごく面倒見の良いプレイヤーがいました。

 息絶えた私のキャラクターを蘇生して、モンスターを倒してくれました(いわゆる辻ヒーラーみたいな存在でしょうか)。

 そのプレイヤーに何とかお礼を言わねばと、苦労してこのゲームでの初めてのチャットを打ちました。その人から何と返されたかは覚えていません。だけど、恩着せがましくない内容だった気がします。

 ですが、そこは創作物の世界ではないので、その人(ララフェル女性)とその後関わりはしませんでした。


 単純な私はとても感動し、MMORPGって面白いかもしれん……と、暫くこの状態で遊んでみることにしました。


 数日経ってからLSというコミュニティに入らないかと声をかけてくれる人がいて(この辺の記憶がかなりあやふや)、レベリングに連れて行ってくれたりと、何かと世話を焼いてくれました。

 親切な人がいたものだとそこでも新鮮さを味わいはしましたが、あまりにも甲斐甲斐しい関わり方に、このゲームって私が努力しなくても良いのか? なんか冒険とかしないのか? レベリングって面白くないんだな、疲れて帰ってまでやりたくはないな……、などと違和感を覚え……、またキャラデリしました。


 一、二週間ほど一緒に過ごしたキャラクターは愛着が湧いていて、キャラデリした後に、ものすごく悲しくなった記憶があります。

 それで次にキャラを作ってダメだったら、もうこのゲームやめよう。

 そんな気持ちで作ったのはララフェル族の女性、幻術師です。

 幻術師を選ぶと、強制的に悪夢の黒衣の森に入らなければならず、憂鬱でした。

 それでもこの選択をしたのは当時のFF14で唯一のヒーラークラスが幻術師だったからです。

 幻術師への憧れは、ウルダハから始めた際に出会った優しいララフェルの、ことが頭にあったからだと記憶しています。

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