レポート4 拠点襲撃
10発目 拠点襲撃
拠点に返ってきた俺はユウさんに頼まれていたフラッシュメモリを渡した。そして、食料品などの戦利品を見せた。
「うん、かなりいい戦果だ。食料品はこちらで回収するとして、そのバックには銃が入ってるんだな…その銃はお前の銃だ。大切に扱うように。」
銃が入ったバックを受け取り俺は部屋に向かった。
╾━╤デ╦︻
「準備はいい?」
「全部隊準備OKです。」
「明日の夜に襲撃をかけるわよ。」
╾━╤デ╦︻
部屋に戻った俺は銃が入ったバックをどこにしまうか悩んでいた。
(もう4丁も銃があるから使わないと思うんだよなぁ……だけど何かあった時の為に必要だからなぁ……)
俺は悩んでベットに寄りかかるとベットが滑るように動き出しベットがあった所に物を隠せそうなスペースがあった。
(何だここ?まぁ、ここに銃入れればいいか。)
俺は何も考えず銃が入ったバックをその中に入れた。ちなみに何の銃が入ってるのかは俺自身全く分からない。まぁ、使う機会なんて多分無いに等しいけど備えあればなんとかともいうのでここに隠すことにした。そのまま俺は探索で疲れきった身体を癒やす為に寝る事にした。
▄︻̷̿┻̿═━一
次の日の朝俺は昨日の防衛と探索という4日間だけで十分過ぎるほどの冒険をして体の疲れが抜けきれずにいた。ユウさんからは今日はゆっくりとしていて大丈夫だそう。次の当番の時にまた呼び出すらしい。しばらくは探索は無さそうなのでゆっくりと休む事にした。
………
夜になり辺りが静まり返っている。そんな中俺は起きてしまった。
(深夜1時ぐらいかな……)
もう一度寝ようとしたが寝れず途方にくれていると一つの銃が目に止まった。
流線型のフォルムに黒色じゃなかったらおもちゃと見間違えられてもおかしくない形をしている。
FNハースタル社製のPDW(個人用防衛火器)P90だ。こいつは手に入れてから1回も撃っておらず練習もしていない。
(………撃ちに行くか。)
俺はP90とFNX45の2丁と弾が入ったマガジンを持ち射撃場に向かった。
▄︻̷̿┻̿═━一
「ここのようね」
「この扉の結界を壊すのにどれくらい時間がかかるの?」
「およそ30分ぐらいです」
「よし、みな武器を用意して。狩りの時間よ…」
▄︻̷̿┻̿═━一
射撃場についた俺は端末を操作して装備を着用した。P90のマガジンは他のマガジンと違い透明で長い為今まで使っていたチェストリグとは別のを装備した。このチェストリグは探索前にユウさんに相談して手に入れた物だ。
P90のマガジンをP90の上部に滑り込ませセットして左右どちらかのコッキングハンドルを引き薬室に装填して準備完了。トリガー下にある円形のセレクターをフルオートに入れて射撃準備完了。P90に標準装備されている光学サイトを使い狙いを定めトリガーを軽く引くとバァン!と一発だけ弾が発射される。そして、そこからトリガーを深く引いてみるとバァァァァァン!とフルオートで発射される。これがP90の特筆する点のプログレッシブトリガーだ。トリガーの引く量によってフルオートとセミオートを撃ち分ける事が可能になる。ブルパップ方式の銃に採用される事が多く、同じFNH製のF2000やステアーAUGなどに採用されている。
俺はP90を再びトリガーを深く引きフルオートで射撃をし、銃上部にある透明のマガジンに入ってる銃弾がどんどん無くなっていった。最終的にはマガジンの中がカラッポになり全て撃ち尽くしてしまった。
俺はマガジンを取り外し新しいマガジンをセットしてチャージングハンドルを引き装填して再び撃とうとした時、拠点の中からとてつもない大音量が響きわたった。
その爆音を聞きセレクターをセーフティにして急いで駆け寄った。そこには拠点にいた仲間の人が何人かが血を吹き倒れていた。その中に剣を持った人影が意識があった味方に対して剣を突き刺してその息の根にトドメを刺した。
そして、こちらに気づくと声をかけてきた。
「あら?意外と早く駆けつけるのね。寝込みを狙ったのに残念だわ…」
その女は人だけど少し違う……頭に角が生えており、周りの連中を見ると肌が醜い緑をしている者も居れば鎧を着ている豚も居る。
「大丈夫か!」
そんな声が聞こえ周りから人が集まってきた。爆音を聞きつけやって来たユウさんがその女に対して訪ねた。
「何しにここに来た!ここはお前らが来る場所じゃない!」
とユウさんが女に対して問いかけ拠点の味方全員銃口をそいつらに向けていた。少しの静寂が訪れ女が答えた
「簡単じゃない、ここに人が居るだけ。あなた達を殺す様に魔王様から命令されているのよ。」
魔王……唐突なファンタジーが出てきて驚きが隠せないがそれは俺だけじゃなかったようだ。
「魔王?何故急に異世界みたいなことが?」
「知らんがここも異世界だという事を忘れるな…」
「というか、この女はゲート以外から何処から入ってきやがった!」
辺りがざわついてるなか一つ気になる質問があった。『"ゲート"以外から何処から入ってきた』という物を。
その質問に対して女はこう答えた。
「女は失礼ね、私はアルメニアという名前があるの。そこはしっかりしてね」
そう言うと味方の一人が叫んだ。
「じゃあ、アルメニア!お前達は何処から入ってきやがった!」
「簡単よ!ここの天井にある硬い扉を壊して入ってきたのよ」
それを聞き思い出した。俺がここに来るときに入ったあの入り口を……
「馬鹿な!2日前に強力な封印の札を貼ったはずだぞ!扉を壊す事は不可能な」
「あなた達は馬鹿ね…物理は防げても魔法を使えば扉の後ろにある札も剥がせるのよ」
魔法…本当にファンタジーの世界観が急に現れる。そんな事を思ってると…
「ふざけんじゃねぇ!ユウさん!今すぐこいつらを始末しましょう!」
「あら?いいの?あなたは私を殺す事は出来ない。何故なら……」
「あなたはもう死んでいるから」
そう発言した直後その男に青色のレーザービームがそいつの胸を突き破った。
それを見たやつが銃を撃とうとした途端アルメニアは剣を取り、高速で接近した後切り刻んだ。とてつもない速さで味方を殺してゆきあっという間に20人を殺してしまった。
「はぁ、流石に私一人は疲れるわ…あなた達、ここを血で染めつくしてしまって。」
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