レポート3 防衛と捜索
5発目 防衛任務の下準備
防衛任務にいきなり付くことが決まりレッスンが終わり、部屋に戻って休憩していたが気が気じゃなく部屋の中をウロウロしていた。
(心配しかねぇ……)
何をやるのかもわからないのでなおさら不安になる。午前中にレッスンは全て終わってしまい午後はやる事がなく暇な状態になっている。
(いいのかよ、暇なやつ出てて……)
流石に何かしようと思い部屋を見渡すと、一回も撃ってない銃が3つある事に気づき、その内の2丁を見つめた。
FN MINIMIとP90はこの拠点に来てから一切撃っておらず少し練習したいという欲が出てきた。
(防衛任務ならFN MINIMIが有効だと思うし、サブでP90持っとけばかなり安全では…)
俺は決心し、FN MINIMIとP90とベルトリンクで繋がった弾が入ってるマガジンポーチとP90のマガジンなどが入った箱をを持ち射撃場に向かった。
▄︻┻┳══━一
射撃場に着いた俺はFN MINIMIとマガジンを持った。そしてマガジンをFN MINIMIにセットしてマガジンポーチの中からベルトリンクの端を取り出した。そしてフィードカバーを開けそこにベルトリンクの端をセットした。
(あれ?俺、軽機関銃のリロードの仕方そこまで詳しくないはずなのに出来てる…)
カバーを閉じたあと右側面にあるコッキングレバーを引き準備完了した。FN MINIMIは本来は7kg近くあるが俺が使ってるモデルはアメリカ軍の特殊部隊向けのMK.46Mod1であり約5.4kgである為自分の筋力で持てない事はないが撃つとなったらきついためバイポッドを立てて伏せて撃つ事にした。トリガー近くにあるセーフティを押し込んで射撃可能状態にした。
フロントサイトとリアサイトを合わせてフルオートで撃った。
ダダダダダダダダダダとSCAR-Hよりも速い速度で撃ちだされる弾丸。そして右側面に排出される薬莢とベルトリンクが撃ってる弾数を物語っている。反動はSCAR-Hと違い低いが連射力が速いのも相まってバイポッドを立てて伏せて撃たないとかなりきつかっただろう。全弾100発撃ちきった頃には銃身が熱を帯びていた。
フィードカバーを開けベルトリンクの端っこを取り出して閉めマガジンポーチを外し箱から取り出そうとした時、
「お、練習かいいねぇ…」
と聞いたことがない声が聞こえ、そっちの方向を向くと一人の男がこちらを向いていた。
「あんさん、昨日来た新しいやつだろう。銃を4丁も出してかなり噂になってるぜ。」
どうやら、昨日あの時いた人らしい。
「その銃ならこのマガジンが使えるだろう。試しに撃ってみ。」
とマガジン3個を渡された。一見、M4などで使われるSTANGマガジンかと思ったが幅が厚くなっている。
「それはSTANGマガジンでも60連マガジンだ。あまり好んで使う奴はおらんがな。」
60連マガジンと聞いて納得した。60連マガジンはゲームの世界だったら重宝されるが現実世界では信頼性の問題から使われず、30連マガジンの方が信頼性が高くあまり普及してないマガジンである。さらに弾数が増えるという事は重くなるに直結するので同じ数のマガジンを持っても動きにくくなってしまうというデメリットもある。
「軽機関銃のそいつならそのマガジンを使いこなせるだろう。」
そう言われまずは熱を帯びている銃身も交換する事にした。銃の左側面にあるレバーを引きキャリングハンドルを持ちながら銃身を抜き地面に置いて冷ましつつ、箱から新しい銃身を取り出して銃にセットした。60連マガジンを持ち左側面にあるマガジン挿入口に差し込みコッキングレバーを引いた。そして、今回は立って撃つことにした。サイトを的に合わせ撃つと先程よりも明らかに連射速度が上がっており20秒もしない間に全弾撃ち尽くしてしまった。
「使いこなせてそうで良かったよ。それはやるよ」
「マガジンをプレゼントしてくれてありがとうございます。」
俺はお礼を言った。するとその人は
「いいのいいの、あいつが認めるぐらいのいい新人らしいし。」
あいつ?
「あいつっていうのはユウさんの事ですか?」
と質問を投げかけると
「あぁ、そうだよ。しかもここの拠点のリーダーでもあるからな。」
まじか、リーダーから直接指導を受けてたんか俺……
「あいつは人を見る目があるからな。才能があればすぐわかる。」
それを聞き納得した。俺が大体使いからを分かっているのもすぐにわかったらしい。
(ゲームの相手の心を読むボスかよ!凄いな!)
「とりあえず、明日の防衛に向けて頑張れ。」
その男が立ち去ろうとした瞬間、俺は質問を投げかけた。
「あの、お名前は?」
「五十嵐久斗だ。みんな五十嵐って呼ぶ。」
そう言い立ち去ってしまった。
︻╦̵̵͇̿̿̿̿══╤─
俺は射撃練習を終え、明日の防衛の準備のためベルトリンクに弾をセットする作業をしていた。練習したときは100発だったが、あの様子なら200発でいいだろう、だって立ちながら撃つことは多分ない。あったとしてもP90でどうにかなる。
(明日の防衛、ミスやらかさないといいなぁ)
俺はそう考えつつ作業を続けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます