試験

私は成人の議を受け、幼いころの友達とも出会った。

何人か軍志望で私と同じ試験を受ける者がいた。

だが基本的には個の試験だ。

私は奴らに負けないよう頑張ることを胸に誓った。


そのあと試験までの時間はあったため近くにあったベンチに座っていると同い年ぐらいの男が話しかけてきた。


「おい、そこの女だよ女。」


と、少し荒っぽくしゃべっている。

あいにく私は男だったので完全に無視していた。

そしてしばらく無視していると、突然胸ぐらをつかんできた。


「おい!お前いつまで無視してんだよ。お前以外その周りに女いないだろ」

「そうだぞ!偉そうにしやがってこの方はかの名家三谷家の第三子 徳光様 であられるぞ!」


少し驚いていた。こんな漫画みたいなことが起こるのかと。

友人から聞いていたから知識としてはあったがさすがにこんなに恥ずかしいことをする輩は居ないだろうと思っていたからだ。


「はい、なんでしょう。」


「さっきから無視しやがって、てめぇみたいな奴が試験受けるなんてばからしいから俺がやさしく絶対受からないってことを教えてやろうとしたのによぉ」


「なんですか?喧嘩ですか、喧嘩なら買いますよ。」


「なんだてめぇ、俺のやさしさをむげにしやがって。」


「ほんと困りますわぁ」


なんなんだこいつは。

急所も何もかも防げるような構えすらとっていない。

しかも、ただ吠えているだけの金魚のフンまでいるじゃないか。


「しかも、第三子なんて聞いたことないですし」


「なんだてめぇ!ふざけやがって。やっちまうぞ」


「どうぞご自由に」


そんなことをしていると、大きなアラームとともに試験監督が現れた。


「皆様、今日は成人の日あなたたちの将来が決まるといっても過言ではない!そして今日この日に私と出会えたことを喜べ。私は調査隊統括総長の清原 知己だからな。」


「おいおい本物かよ上位技能を簡単に使いこなすもはや行ける伝説だぞ。そんなお方に来ていただけるとは」


説明ありがとう。

誰かは知らないが。

新聞を読んでいたから名前は知っていたが、こんなにナルシストなのかと少し引いてしまった。だが、この圧力を見れば実力は本物だという事がわかる。


「さぁ諸君、思う存分に自分の実力を出してくれ!これより第7回能力大試験日の開会を宣言する!」


その言葉とともに試験会場への扉が開かれ雄たけびと共に試験が始まった。

最初の試験は速力だ1キロある試験会場までにどれだけ速くいけるかが勝負となっている


トレーニングはしていた。

その効果が思ったよりもよくかなり早くから先頭集団を超え上位集団に追いつきそうだ。

まだ息は上がっていない。

そう考えていると後ろから物が飛んできた。

予想はしていたが先の奴らだった。


「てめぇよくもさっきはいなくなりやがったな!おい、オメェらやっちまえ」


「了解!」


そうすると、いきなりゴム弾を打ってきた。

確かに、私はアラームとともにこいつらを無視していったし、少しの妨害などは黙認されているがゴム弾は反則じゃないか?

と思いながらも私は避けながらペースを上げた。そうすると次第にゴム弾は打たれなくなってきた。

しばらく走っていると上位集団が見えて、そこに合流することが出来た。

あまり息は上がってないがさすがにこれ以上はペースを維持できない。

そうこうしているうちに、残り100mになってきて皆ペースを上げてきた。

私もそれに食いつき集団を抜けるタイミングを見て、一気に駆け出した。

幸い私は1位でゴールすることができた。


1位になって少し休憩したら、また次の試験が始まった。

次の試験は、握力や跳躍力の測定などがあったがしっかりとこなしていき運動能力測定の最後の試験が来た。


最後は技能らしく、組みわけで戦うようだ。

その中でも特に強かった1000人が合格そしてさらに強かった30人が選抜帯になれるようで、皆気合が入っていた。

抽選を受けると、私はCグループだった。

あいにく奴らとは一緒だったが友はいなかった。

やはり友と戦わなくてよいとなると少しばかりホッとする。


だが、注意すべき人物が何人かいる。

それについてもしっかり考えておかないと。


そうしていると、アナウンスが流れた。

「それでは第1回戦を行います。受験者は闘技場へお入りください。」


いよいよ始まる。

私はこの戦いに必ず勝つ。

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七曜神は旅をする 古鷹 軍一郎 @hakusainotsukemono_1917

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