第5話 スキルを選ぼう
という訳で、次はスキルのレベルを上げよう。
獲得したのは全部で四つ。
『忍び足』、『観察』、『聞き耳』、『隠密行動』。
ジョブのレベル上げのおかげで、どれもLV2まで上がった。
うーん、どれを上げようか……。
迷うな……。
あ、そう言えばジョブの欄はクリック出来たって事は、もしかしてスキルの欄もクリックって出来るのかな?
ワクワクしながら、スキルの欄をクリックした。
≪複数のスキルが取得可能です。取得しますか?≫
おお!マジで!?
ステータスプレートに取得済みのスキルとは別に文字が暗転しているスキルの一覧が表示された。
その数、全部でなんと二十個。
『初期獲得可能スキル一覧』
肉体強化、剣術、騎乗、ストレス耐性、恐怖耐性、毒耐性、麻痺耐性、ウイルス耐性、熱耐性、あおり耐性、交渉術、HP自動回復、敵意感知、危機感知、潜伏、調理、書類作成、梱包、荷運び、筆記、アイテムボックス。
一杯あるなー。
これは職業で得たスキルとは別に、俺が習得可能なスキルってことかな?
何となく耐性スキルが多いのは、社畜だったことの影響だろうか?
虚しい。
スキルの効果はおそらく額面通りの効果が得られるのだろう。
なろう小説っぽいなー。
よくこういうの想像したよ。
スキル選ぶのって、なんかワクワクするよね。
さて、現在のSPは10ポイント。
これをどう使えばいいか。
新しいスキルを習得するか、今あるスキルのLVを上げるか……。
悩みどころだが、この世界を生き抜くと言う事を考えれば、選択すべきスキルもある。
全てのスキルをクリックしてみたら、どれも習得に必要なのは1ポイントだった。
これはありがたい。
どれを選んでも1ポイント。
つまり、今あるスキルのレベル上げを考えなければ、最大で10個もスキルを取得できるという事である。
「う~ん、どれにするかな~」
散々悩みに悩んだ挙句、俺は以下のスキルを習得することにした。
『肉体強化』
『ストレス耐性』
『恐怖耐性』
『敵意感知』
『危機感知』
『アイテムボックス』
以上だ。
外にモンスターが溢れている以上、『敵意感知』と『危機感知』は必須だろう。
『隠密行動』に加えて、この二つがあれば生存の可能性がぐっと高くなる。
実際、この二つのスキルを取った瞬間、勘が鋭くなった気がしたのだ。
「むむ、この気配は……?」みたいなヤツ。
やべーテンションあがる。
「ふっ、そこに居る奴……隠れてないで出てきたらどうだ?」って言ってみたい。
あれ、カッコいいよね。
是非、やってみたい!
無論、モンスターだったら、その後逃げるけどね。
次に、万が一戦闘になった際に備えて、『肉体強化』も取得。
素のスペックが低いと心もとないしね。
肉体強化を取得した後にすぐステータスを見てみた。
HP、力、耐久、敏捷、器用がそれぞれ5ずつ増えていた。
すげぇな、俺の元の数値よりも上がり幅の方がデカい。
ついテンションが上がり、『肉体強化』はLV2まで上げた。
加算される数値は +10。
実際にどれだけ力が上がったのかは後で試してみよう。
次に戦いや相手を傷つける事への恐怖を薄めるための『ストレス耐性』と『恐怖耐性』だ。
今まで命のやり取りどころか、ケンカすらまともにした事が無い俺だ。
心のバランスを保つためにもこの二つの耐性は必須。
実際これを取得した瞬間、いままで心の中で思っていた外のモンスターへの恐怖が薄らいだ。
それに、何と言うか言いようのない不安みたいなヤツ? それが無くなった。
凄いな、スキル。
そして、最後に『アイテムボックス』。
これは単純にあれば便利なスキルだと思ったから。
実際取ってすぐに使ってみた。
これマジですごかった。
手に持ったボールペンが一瞬で消えたのだ。
もう一度心で念じると、目の前に現れた。
ゲームみたいにどこか異空間にでも収納しているのだろう。
すっげーファンタジー感満載。
いやー、改めて世界がおかしくなったって感じがしたわ。
これはヤバい。
ネット小説愛読者としては、もう心がキュンキュンいってる。
まあ、死と隣り合わせのめっちゃ危険な世界なんだろうけどさ。
それならプラス思考でいくしかないじゃんね。
さて、SPは残り2ポイント。
これはとりあえず温存しておこう。
何かあった時にこれを使って、新しいスキルを取得できるし、今あるスキルを強化する事も出来る。
ステータスはこうなった。
クドウ カズト
レベル1
HP :15/15
MP :1/1
力 :3→13
耐久 :2→12
敏捷 :9→19
器用 :9→19
魔力 :0
対魔力:0
SP :2
JP :0
職業
密偵LV4
固有スキル
早熟
スキル
忍び足LV2、観察LV2、聞き耳LV2、隠密行動LV2
肉体強化LV2、ストレス耐性LV1、恐怖耐性LV1、敵意感知LV1、危機感知LV1、アイテムボックスLV1
さて、次は獲得したスキルを検証してみるか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます