第6話休日



 良平達は負傷しながらもゴブリン達を倒して、地下居住区にある殲滅支部に戻った。

「結構ダメージ負ったけど大丈夫か? 一応病院で見てもらうか?」と武蔵。

「はい。一応見てもらったほうがいいかなと思います」と良平。

「良平が見てもらうなら私も見てもらおうかな」と梓。

 病院に向かい、二人は傷を見てもらう。

 傷薬を貰い、何日か安静にすることになった。


 数日が経ち、良平と梓は元気を取り戻し、殲滅部隊の中にあるラウンジで休日を過ごしていた。


「意外と傷治るのが早かったな。傷薬様様やわ」

「そうだな。そう言えば武蔵隊長は何してるんだ?」

「なんか部屋でばたばたしてたで」

「ちょっと見に行ってみるか?」

 良平と梓は武蔵の部屋に行くことにした。

「いって―な。」と武蔵は片付いていない自分の部屋で落ちてきた本に頭をぶつけていた。

「隊長の部屋汚すぎ」と良平。

「私もそう思うわ。手伝いましょか」と梓が武蔵に提案する。

「病み上がりだし、無理しなくていいよ。ありがとう。それより久々の休みだし休日を楽しみなよ」

「ありがとうございます」

 良平と梓は武蔵にお礼をいい、休日を楽しむことにする。

「楽しむって言ってもな」と良平が言うと、梓が提案をする。

「せっかくやし私が関西の地下居住区案内したろか」

「まじか! 頼む」

「わかった。そうと決まればすぐ行動や!」


 ◆


「着いたで! ここが関西名物の粉もの屋やで!」とテンション爆上がりの梓が地下居住区にある有名店を指さす。

「粉ものか。関西来たのに食べ聞きてなかったな。楽しみだわ」

「やろ。やっぱり関西って言ったらまずはこれやで!」

 梓は自慢げな顔をする。


「美味そうだな。とりあえず入るか」と良平が言って梓と店に入る。

「おばちゃんいつものやつ頂戴」と梓が店長らしき女性に声をかける。

「梓ちゃんか。久々やな。今日は彼氏ずれかいな」と店長らしき女性がが言う。

「店長、勘違いやって。同僚や。私サーバントに選ばれてん」

「そうなんや。」と店長は残念そうな顔をする。

「なんか残念そうな顔やな」と梓。

「そりゃそうやん。小さいころから通ってくれてるんやもん。」と店長。


 一通り会話を終えて、梓は良平とお好み焼きを食べる。

「ここのお好み焼上手いな。特にお肉がちょうどいい分厚さで食べやすい」と良平が絶賛する。

「ありがとう」と店長。

 お好み焼を食べ終わると、梓はたこ焼きを食べに進める。

「今度はあそこの店いこか」と梓。

「たこ焼きか。うまそう」

「美味そうじゃなくて美味いねん」

 また梓は自慢げな顔をする。

「おっちゃん。おひさ」と梓。

「梓ちゃんか。久々やな。友達連れてきてくれたんや。ありがとう」

「せやねん。ここ一番うまいから」と梓。


 梓のオススメでソースマヨネーズのたこ焼きを良平が食べた。

「これもうまいな」

「せやろ!」と嬉しそうに梓が言う。

 たこ焼きを食べ終わって、また次の店に行こうとする。

「どこか行きたいところない?」と梓は良平に聞く。

「行きたい所か。崩壊してなかったらテーマ―パークとか行きたかったけどな」

「テーマパークか。確かに関西は有名やったしな。今は無理やけど」と梓。

「じゃあさ俺達が頑張って地上に住めるようになったら一緒に行こうぜ」と良平。

「いいで」

 二人は日本を平和にしてテーマパークに行くと約束した。


 殲滅支部に戻ると、片づけを終えて、支給品でもらったタバコを吸っている武蔵がいた。


「掃除終わったんですか?」と良平。

「終わったよ。でも俺が雑だからまた散らかりそうな気がするわ」

「今度は私達も手伝いますって」と梓。

 そんな会話をしていると、支部長の政宗がやって来て、三人に指令を出す。

「巨大なイタチのクリーチャーが瓦礫市の瓦礫山に姿を現した。至急瓦礫山に向かうように」


 支部長の指令を受け、梓と良平と武蔵の三人は急いで車に乗って、地上にある瓦礫山に向かった。

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