第4話三体の中サイズのゴブリン
良平達は、洞窟の先へ進み巨大なゴブリンを目の当たりにする。
そのゴブリンは、高さ三メートルはあり、相撲取り体系と言うかなり太っている感じだ。
「ウンガアアアアアアアアアア!」
巨大なゴブリンが叫ぶと、さっき逃げていった三匹のゴブリンが現れた。
「ウンガ! ウンガ!」
中サイズのゴブリン三体は良平達を襲ってくるのに対して、巨大なゴブリンは何も服を着ず、どこから持ってきたかわからない赤色の玉座に座って、まるで一国の王にでもなったのかという感じだった。そして裸のため、本物の裸の王様という感じだ。
良平達は、襲ってくる
「丁度三対三か。楽しめそうだぜ」と良平。
「すぐ調子乗るやろ。それあかん癖やで」
「新人には、負けていられないな」と支給品で貰ったタバコを吸いながら武蔵は戦闘態勢に入る。
三人は背中を合わせながら、標的を見定める。
「俺はこいつに決めた!」
良平は目の前にいた、中サイズゴブリンに攻撃を始めた。
「大剣を地上で回転して振り回して、竜巻のような回転攻撃をしたが、ゴブリンはすかさず逃げた。逃げ足が少し遅くて、中ゴブリンの腹に擦り傷ができた。
中サイズのゴブリンはイライラしながら、よだれを傷につけて気分を紛らわせた。
「ウンガ!ウンガ!」
中サイズのゴブリンはキレ口調で、良平を襲った。
それを見て、ショーを楽しむかのように巨大なゴブリンは笑う。
「ウガガガ! ウガガガ!」
(こいつ笑ってやがる。とことんむかつく奴だぜ)
良平はそう思いながら、大剣をゴブリンに向けてまた戦闘に戻る。
中サイズのゴブリンはやせ我慢をして、突進しながら金棒を持って良平に攻撃を仕掛けてくる。
「臨むところだぜ!」
突進してきた、
上手くガードはできたもの、足腰の鍛え具合がまだまだで、良平にはきつい。
「ウンガ! ウンガ!」
中ゴブリンは、ずるずる後ろに動いた良平の姿をみて、嬉しそうにした。
「いい気になっているのは今だけだからな」
良平はガードしていた大剣を押しきって金棒を弾き飛ばす。
金棒が弾き飛ばされた勢いで、中ゴブリンは態勢を崩して、転げそうになった。
「一対一なら俺の方が上だったな」
良平は中サイズのゴブリンにそう言い残し、大剣でこけそうになっている中サイズのゴブリンを突き刺した。
「プシャアアアアアアア」
ゴブリンは叫びながら倒れ、良平は死んだそのゴブリンを捕食をするのだった。
それをみて、巨大なゴブリンは不満げな顔をする。
◆
「私はこいつとやったるわ。さっきはよくもやってくれたな!」
そう意気込んでいたのは梓。
双剣をダンスするように使いまわす。
「おりゃああ。おりゃあ」
二つの剣の連続切りが、中サイズのゴブリンの腹をえぐろうとするが後ろにステップを踏んでゴブリンはよける。
「なんやねん。鬱陶しいな。はやく攻撃当たって捕食されろや」
梓はイライラしていると、武蔵が他の中サイズのゴブリンと戦いながらアドバイスをした。
「梓。あんまりイライラしているとまた捕まるぞ。集中しろ。」
「わかってますって」
梓はイライラしながらも返事をした。
行動が急すぎて、梓はよけるしかできずにしゃがむ。
梓の後ろをついた中サイズのゴブリンがまた跳ねて攻撃してくる。
梓は攻撃を受けて、地面に転げ落ちる。
「あかん。これ死ぬ奴や」
火事場の馬鹿力をみせて、転がっている体制から双剣を重ねてガードに使う。
寝ころびながら上手くガードできたが、中サイズのゴブリンが優勢には変わりない。
「どないしよ」
すると、良平が戦っていた中サイズのゴブリンの金棒が、たまたま梓と戦っている中ゴブリンの頭にあたる。
梓が戦っていたゴブリンは、頭が吹っ飛び死んだ。
「ありがとう。良平」
「たまたまだよ」
そして、梓は立ち上がり、中ゴブリンを捕食する。それをみていた巨大なゴブリンは不満げな顔をする。多分、中サイズのゴブリンが負けるはずないと思っていたのだろう。
◆
「梓は運がいいな。きっとすごいサーバントになるよ。すぐに手当てを頼むよ」
「わかりました」と良平。
「武蔵隊長。ありがとうございます」
傷口はあるが、梓は嬉しそうにする。
「最後は俺か」
武蔵は、
武蔵は槍を振り回して、円をえがきながら歩いて中サイズのゴブリンを威圧する。
「ウンガ!」
大きな円を描くように移動する武蔵に、先制して中サイズのゴブリンが飛び込んでくる。
武蔵は槍を振り回して、金棒を受け流した。
むかついたのか
「危ない!」
良平と梓はそう思ったが、さすがの武蔵はそれをよけてダッシュで中サイズのゴブリンの目の前に行き、槍をへそに突き刺した。
中サイズのゴブリンは即死し、捕食される。
巨大なゴブリンは不満が爆発して、座っていた王座から立ち上がる。
「やっとボスのお出ましか」
傷口はまだ癒えていないが、梓は気合十分だった。
「休んどけ」と良平。
「そうだぞ。良平の言う通りだ」
武蔵が説得しても、梓は言う事を聞かずに戦闘態勢に入るのだった。
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