第3話 偽告白に大きなショックを受ける(歌姫編)

 本命の男性からラブレターを受け取り、気分はおおいに舞い上がっていた。 


 歌姫は一年前から、定に興味を持っていた。友達とかではなく、異性として恋愛したいと思っていた。


 屋上に先についたとき、心臓がドクンドクンといっていた。胸を締め付けられる感覚もあった。本気で恋をしているからこその苦しさ、つらさなどに支配されていた。


 苦しさ、辛さもあったものの、圧倒的な幸福感も感じ取っていた。本当に好きな人と交際できるのは、都合のいい夢を見ているかのようだった。


 彼が待ち合わせ場所にやってくる。もう少しで恋愛できると思うと、いてもたってもいられなくなった。


 彼は告白をするも、機械的な話し方をしていた。自分の意思で告白しているのではなく、誰かにいわされているみたいだった。


 歌姫は確認を取ると、偽告白であることが判明。期待が大きかったため、心の中で崩れ落ちるものも大きかった。


 気にかけていない男からはあんなに告白されるのに、本命からは見向きもされていない。恋愛はつくづく難しいものなのかなと思わされた。 


 関係を続ければ続けるほど、自分はみじめになっていくだけ。早々と見切りをつけて、新しい恋を探したほうがよさそうだ。簡単なことではないけど、自分ならできそうな気がする。

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