元の世界では温泉JKが流行っている。

「カノン様、湯加減はいかがですか?」

 四方のうち一方を出入口とした、仕切りの向こうからかわいい女の子の声で問われる。


 「凄く気持ちいぃ! 温泉がこんなにいいものだなんて知らなかったわ。プラグちゃんさんありがと!」


 元の世界で温泉が勧められる理由!温泉に入ったおじいちゃんおばあちゃんだけでなく、最近では女子高生までもが温泉を求めて旅行をするとか言われている。

 

 ウソか真か、その女子高生の温泉を求める理由の半分が美肌である。


 温泉につかりながら温水をすくい、身体に吸わせたり馴染ませたりと、最近の女子高生の美への追及は凄まじいものだ。

 

 しかも美肌効果だけでなく、女同士の裸の付き合いということで、ストレスの発散にもなるということで元の世界では温泉JKというのが加熱している!


 普通ならテレビCMで浴衣を着た女の子が情緒溢れる町並みを散策しながら温泉宿へというのが一般的だが、時代は温泉JKにシフトチェンジしているのである。


 まぁ、そんなあたしも現役の女子高生、温泉JKというものを堪能中。


 

 そう、津島の提案でラム島市街地にある、ちょっとした温泉街に案内されフルサービスの温泉……。


 「カノン様、おしりとか痛くないですか? もしご入り用ならこちらの湯座もご利用出来ます」


 と、あたしのおしりはちょっと段差があるけど座っても痛くない程度の岩の上に乗っていて、同じくちょうどいい形の岩場に背中も預けさせてもらってるから問題ない。


 そして剥き出しの岩場の微妙な凸凹具合が足腰の良いところにいい具合にあたり、もうピアノの練習と同じくらいこのまま何時間でも浸かっていられそうな塩梅。

 

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