ココでも頭のおかしいツアーガイドの噂!それに便乗してまかりとおす
「そうかい、やっぱりあんたエーデル島から来た奏人だったんだな、というと、もしかして噂のカノン様かい? 」
と、どうやらこの人はエーデル島に関して知ってるらしい。
どこまで知ってるかわからないけどもしかしたらエーデル島に戻れるかもしれない。
「ちょっと海から不思議な音色が聞こえてきたからここまできたんだけど……。」
と、どうやってここまで来たかまでは話さずその場をしのぐ。
「まぁ、あの頭のおかしいツアーガイドが連れて来たんだ、島の外に出てそのまま行方不明になってもおかしくないわな」
ここでもあの水野エルの話題。
水野エルは相当有名人らしい。 ならば、それでまかりとおす。
全て水野エルの仕業にすればいい。
「本当ならカノン様をエーデル島に帰してやりたいけど、この荷物をモス大陸へ運ばなきゃならないからな。 もし急ぎでエーデル島に戻りたいなら泳いでいくか、大陸からエーデル島行きの船を見つけるしかないわな」
うん、このままこの人について行って大陸で船を見付けるしかなさそうだ。
海を泳いでエーデル島に戻るのもありだけど、あたしは全く泳げない。
だからあたしはこの人に頭を下げる。
「団長 こちらの方は?」
「エーデル島のVIP、カノン様だ」
あたしはこの船の代表である船長が団長と呼ばれたことに違和感を感じたけど、それは次の会話で即座に解決した。
「ようこそスワップ旅団へ、当旅団は各地を廻って食料や衣類その他日用品を集め、大陸全土はもちろん離島へと運んでいます。 もちろん時にはあなたのような重要人物を運ぶ事があります」
と、あたしは案内を受け
「申し遅れました、わたくしスワップ旅団の船長のテステコといいます。」
「カノン様のお話しはエーデル島へ荷物を運んだ時に島で流れる演奏でお聴きしました。 団長のディックもカノン様の演奏を直に聴きたいそうです」
と、どうやらあたしの事を見付けたのがあの筋肉隆々の団長のディックらしい。
話しを整理すると、スワップという旅団がありその旅団が持つ船があって、その船の船長がテステコというらしい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます