修学旅行で想い出作り
場所はインドネシア諸島の首都ジャカルタ。
ちょうど課外授業とは名前ばかりのジャカルタの名所を観光。
インドネシアに来る前に学校でジャカルタの勉強をしインドネシアの特徴や歴史を学びさらに班ごとにテーマを決めて調べたい事や見たいものを決め、あたしの班はジャカルタ旧市街へ行く事になっていたんだけど……。
「ねぇねぇ、自由行動だけどどうする?」
「やっぱりいってみたいよね!」
「あの噂の無人島?」
「添乗員さんの話しでは何もない。 とかいってたけどあやしいじゃん」
「どうしようかなぁ? でも俺他に見たい場所あるんだけどさぁ、それに問題起こしたくないし!」
「カノンはどうする? 添乗員の話しに一番乗り気だったじゃない? 『修学旅行の最高の思い出作りにって』」
「ちょっ……。ちょっと待って!」
あたし何も知らないんだけど、気がついたら羽交い締めにされてたなんて言えない。
だけどあたしはソワソワしながら飛行機に乗って課外授業という観光をしながら、そこで、同行していた添乗員の話しにかなりノリノリだったらしい。
全く記憶にございません。
今回の修学旅行は事前に行きたい場所を申告することでチケットが配られて各班に配られる。
自由行動と言っても事前に行き場所を指定しておく感じなので、完全に自由ということでもない。
しかもインドネシアの名所の殆どが寺院。
行く場所の殆どが日本と変わらない。
その中でいかにして楽しむか、それはもう悪知恵を働かせるしかない。
そう、インドネシアと言えば島国だ。
日本もおなじような島国だけど、日本との違いは島の数だ。
添乗員さんが言ってたのはこの島よね?
あたしのグループの女の子がガイドブックを広げていた。
「やっぱり最高の思い出作りたいじゃない?修学旅行が終わったら受験戦争の幕開けよ。 戦争中に修学旅行の事、ズルズル引きずるのはゴメンだわ!」
と、理恵子のドヤ顔。
「でもみつかったらどうするんたよ!修学旅行はホテルで館詰めにされました。 で!受験戦争に入りたくないけどなぁ」
「その時はその時よ! ホテルに館詰めにされても、そこから脱走して楽しむのが本当の修学旅行旅行と言うものよ」
グループ唯一の男子、岩佐の反対を無理矢理押しきって扇動する理恵子。
ハッキリ言ってあたしは関わりたくない。
大人しく修学旅行が過ぎればいいとおもっていたんだけど、
「そこでカノン! あんたの出番よ!」
と理恵子に肩を叩かれ一枚のチラシを渡される。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます