ンコヒーは金持ちの家の子、将来パートナーになる誰かさんのために
「いい? 今までは一人で演奏してきたからアレでいいかも知れないけど、これからは誰かパートナーを見つけて演奏しなくちゃいけないの。 もしコヒーが誰かと演奏する事になったら、その誰かさんは一緒に演奏しにくくなると思うの、コヒーが凄く上手なのはわかったけど誰かと組むならその人が入りやすくしてあげないとね?」
あたしはンコヒーの欠点を指摘しながら優しく教え、アリアの隣に座り鍵盤の上に指を這わせる。
成金の家だからとはいえピアノに関してはちょっと豪華だけど、中身は至って普通だというのは鍵盤を触り音を響かせて見れば一瞬でわかる。
本気をださないように力を抑え、僅な部分で音を響かせてンコヒーに教える。
成金を絵に描いたようなンコヒーの邸宅、外観から内装、調度品に至るまでが高級感溢れるものばかり。
香水や芳香剤ではないお香という類いの香りで、雰囲気や居心地のよさを演出しているのだろうけどあたしの感覚では鼻が曲がりそうだった。
いくら苦手な匂いに充満されてるからといって、その感情をピアノにぶつけてはならない。
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