ラグビーちゃんの愛称。ラグバ=イア登場!

……。


 「アリアさまぁ~、あの演奏私には無理だよぅ!」



共鳴の塔での初仕事を終えたアリアとあたしは、一斉演習の後の個別レッスンとしていくつかの家を回っていた。


 「今までのアリア様の演奏だけでも追い付くのに大変だったのに、そこにさらにおねぇちゃんの演奏でしょう? これ絶対無理だよう!」


 と、文句をいうのは三件目のお宅のラグバ=イア。ラグビーちゃん。


  ラグビーちゃんは最近ピアノをはじめたばかりだから無理もない。


  だけど、あたしとしてはラグビーちゃんにはちょっとした可能性を感じている。


 「じゃあ、もう一度ここの部分から弾いてみて」


 と、アリアの指導が続けられるけどラグビーちゃん、 ハッキリいってダメダメのダメ。


 ピアノの弾き方すらなっていない。


 だから、あたしはつい先ほど、練習曲として猫ふんじゃったをラグビーちゃんに教えた。


 そしたらこのラグビーちゃん、驚いた事にこの猫ふんじゃったを間違えてばかりだったけど、リズムはバッチリだったのだ。


 「お姉ちゃん、アリア様と演奏したんでしょ? アリア様の演奏に合わせるみたいに凄かったよね?」


 と、抽象的ではあるけど耳はいいみたい。 だからあたしはラグビーちゃんの耳に期待した。


 「そうね、ラグゥももっと頑張ればアリアの隣で演奏できるかもしれないわよ」


 と、鍵盤と音を覚えるようにあたしからラグビーちゃんに指導。


そして、ラグビーちゃんに練習用の課題を与えてレッスン終了。




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