第20話 ギルドマスターとの戦闘

リアナさんの考えは、こうらしい。

その1 S級の冒険者から逃げる為に、

ギルマスを説得する。

その2 王に直談判して、任務を取り下げもらう事。

その3 家で守りを固める事。


それで、私は、裏道から急いで家に向かっていた。


早く…カイとコアの元に行かなくちゃいけない…!

さっきらリアナさんがもうこの街にも伝わってるって行ってたし、ならこの街の壁を乗り越えなくちゃいけないのよね…!

…いや、そんな事あとで考えればいい!

あともうちょいで…!


その時だった、屋根の上から、何かが降ってきた。


なに?!


ルアナがとまった。


「急いでるとこ、悪いね」

煙の中から聞こえる声がした。


…なんだ…とてつもない悪寒は

味わったことのない感じ。


「お前を連行する。」

その時、私の目の前に蹴り足が現れた。


えっ、早っ──────

でも、大丈夫私には、攻撃が当たらないし、だいじょ──────


その時出てきたルアナの不安。


あれ?なんで、イノシシの時は、攻撃があたったんだ?それに、なんでカイは、あの時触れたの?

危機感でオンオフできる?

だとしたらコアの爆波は、なんで喰らったの?

…今幽霊化が発動してなかったら。


その時ルアナの顔に蹴りが入った。


「ぐふっっっ!!!」

ルアナが気を失いそうになる程の力で道に吹っ飛ばされた。


「大人しく、着いて来い」


やっぱり、あの時みたいに幽霊化のオンオフする前に速さでやられたら…。

終わりだ。

幽霊化のオンオフもやり方がわかんないってのに、どうしたらいいんだ…。


ルアナは、立ち上がり銭湯の構えをし、威嚇する。


「やるか」

その時、その人がなにもない空間から、剣を出した。


アイテムボックスかな。

いや、それよりあの剣、とてつもない威圧だ。


「異次元斬(ディメンションショック)」

その時、ルアナの目の前に空間が歪んだ斬撃が飛んできた。


「嘘ッ!?」

ルアナが咄嗟に左に転んだ。


「へえ、避けたか」


今の…あたってたら、確実に致命傷だった…!


ルアナの息が上がり、緊張が走った。


「空気圧縮槍(エアンドランス)」

空気が凝縮された槍のような物が飛んできた


来るっ………..!!!!!!!

理解した、いける…これは…透ける!

その時ルアナをぶっ飛ばした。


「グハッ…!」

ルアナが後ろに転がり

口から血から出ていた。


「なん…で…!」

苦しそうに問う。


「…簡単な事だ、スキル幽霊知覚を使った」


そんなスキルがあるのか

いや、こんな大物が勝ち筋なしで

ふつーに策なしで来ないか…。


「…なるほどね」

「着いてきてもらうぞ」

剣をルアナに向けて言った。


「嫌だ…!」

ルアナが力を振り絞り火の鳥(ケウド)を人に向かって撃った。


「…こっちは、子供なんだぞ!」

吹っ切れた様子でルアナが言う。


「手加減してるさ、お前が弱いだけだ」

クルモが言うとその言葉がルアナの心にささった。


…そりゃ、前まで中学生だったんだもん、仕方ないじゃないか。

…仕方ない。


この言葉が、何故か詰まった。


前の世界では、学校っていう

学力の弱肉強食から逃げてきたんだよね

私…。


レモンにせっかく叶えてもらったこの機会──────

…のがすわけには、いかないよねぇ…!


その時、青の人魂が水を出し相手の顔に向けて放った。


「なっ…!」


あの、人魂、なにかの飾りか狐のスキルだとおもっていたが、従魔か!


「火の鳥(ケウド)!」

火の鳥(ケウド)が3個発動し、一気に畳み掛けたが、道が狭く壁を上手く使って避けられた。


あっー!クッソッ!バトルセンスでは、劣ってるか!やっぱり!


「空間移動(テレポート)」

ルアナの目の前に現れ蹴りを入れようとする。


「こやっ!?!」

ルアナが咄嗟に避けるが体に擦り傷が入る。


「なぜそこまでして、一緒にこないのだ」

「そりゃ!S級認定喰らって生け取りは、されたくないでしょうが!」


ルアナがツッコミをし。

火の鳥(ケウド)を発動するが。


「安心しろ…俺はギルマスだからな」

キリッと火の鳥(ケウド)を弾く。


………えっ?ギルマス?マジ?

あの説得しないといけない、ギルマス様?

話し聞かないでもしかして、やっちゃった…?

攻撃して…るじゃんわたし。

…まぁ、最初に、ふっかけたのギルマスだし…。


「あの…ギルマス様話しあるんですけど」

「話すなら勝負で示せ、冒険者の心得だ、覚えとけ」


ずいぶん…バトルジャンキーダァ。


「俺は、ギルドマスターのクルモだ

お前…名前は?」

「ルアナです…」

「そうか…ルアナ、最大火力で来い」


…リアナさんごめん

ここは、やるしかない。


火の鳥(ケウド)を一気に10個ぐらいルアナの周りに発動する。


「火の鳥(ケウド)!」

火の鳥(ケウド)が発動し、飛びかかる。


「オンリースキル…空間支配」

ドカンと煙が舞った。


「さすがに、倒したでしょっ!」

ルアナがフラフラしながら言うと

煙からクルモが無傷で出てきた。


「バケモノじゃんか…..」

言った途端、ルアナが倒れた。

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