第11話 かまいたちの奸計。濡衣。知られると障壁になる。

「キャーーー‼」


「通り魔だ‼ ナイフを持っているぞ‼」零堂珈琲の外から叫び声がする。


春子は顔をかえた。「危ない。いかなければ」


あいは顔色を青くした。「え!?あなたがいくの!? ちょっとなんでお父さんが、こんな時に伸びてんのよ‼」


春子はいつの間にか、入り口に仁王立ちをしている。


「危ないよ!春ちゃん、下がっていなさい‼」年配のおばあちゃんがいう。さきほどの陽気な店内は修羅場とかした。そして春子は、青いリボンをとった。


すると春子の右肩に光り輝く金髪の女の子が現れた。


あいは口をあんぐりと開けた。「天使だ」


「Always be a happy.」


「りららさん、切られたようです。悪霊ではないですね?」


「春子ちゃん、読みが浅いよ。血の吹き出し方がやけに激しい。あれは‘かまいたち’だね。」


「かまいたち、殺ります‼」


「ちょっとそこの女の子のところに寄って、うん、そう、」


りららは首から血を流す制服の女の子にふれた。


その瞬間に、虹色の光が女の子をつつみこむ。するとその子は気は失っているものの、にっこりとした表情を浮かべた。「nice.」りららがいう。


「悪霊! 街の人になにをする‼」春子は赤いニット帽をかぶった蒼い顔をした男に言う。


「0(ゼロ)にしなければいけない。これは人を救済するためだ。」


「悪霊、人を傷つけるかまいたちが救済?よく聞くカルト教団か?」


「春子ちゃん、話がずれてる!」


かまいたちは身構えた。「妖かし三身狐三尾さまの生贄にしてくれるわ‼」


「化け狐!?耳人形さんが言っていた、あいつ?」春子は鞄から(御札)を取り出した。


りららは光につつまれている。「違うね。ねぇかまいたち、あなた今頭の中で(大天使エルクさま)って考えていたでしょう。でもおかしいな、なんで先生がでてくるんだろう」


「まずお前からだ!!!!」かまいたちは春子にかまで切りかかった。


突然、閃光がはしる。春子の前には御札が四枚電撃の線のようにして結び繋がっている。盾だ。


りららは「Good By.」というとかまいたちは消えてしまった。





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