第20話 オウチデート2

(前回の続きからです。)

『そういえば、そろそろ希望休を出す頃じゃない?』

「そうだね。どうする?」

花火大会と地元のお祭り期間はやめておこう。

たぶん、希望休が重なって話し合いになると思うから。

『花火大会期間と夏祭り期間は、希望が重なると思うから避けた方がよさそう。』

「そうだね!1つ提案なんだけど、7月末の音楽フェスの前夜祭に一緒に行かない?2人で同日に休みを入れると怪しまれるからどっちかが夜勤明けになるけど。」

『音楽フェスの前夜祭?楽しそう!行ってみたい!』

「本番のチケットはもう受け付け終了してるけど、前夜祭はチケットとかないから大丈夫だよ!」

『そうなんだ!行きたい!』

「OK!じゃあ行こっか!どっちが夜勤明けにする?」

『私、夜勤明けでも大丈夫だよ。』

「分かった!そしたら俺は、連休にしようかな。その日の帰り遅くなるから、俺の家泊まって行きなよ。」

『お泊まり?!いいの?』

男性の家にお泊まりするの初めてだな。

お母さん達、反対するかしら?

遅い時間でも帰りなさいって言うかな?

「いいよ。母と姉に話しておくね。」

聞かなくても、歓迎してくれると思うよ。と言う大輝さん。

櫻井家の方々が良くても、松本家がダメだったらダメなのよ(笑)

『ありがとう。私も聞いてみるね。』

まだ付き合って、4~5ヶ月だから、反対されそうだけど、どうだろ?

「分かった。当日は、母か姉が会場まで送ってくれると思うよ。」

『そうなの?!お世話になります。』

当日は、何か買って持って行かないとね。

送迎してもらうのに手ぶらは失礼ね。

「2人ともこまちちゃんに会いたがると思うよ。」

『私も会いたいです!』

お付き合いしている人のご家族に会うのは、大輝さんが初めてだな。

「花火大会は見に行かない?俺、こまちちゃんと花火見たい。」

『いいよ。でも、休み希望が重なっちゃうと思うの。』

「俺が、花火見る日明けにするから、こまちちゃん休みにしていいよ。」

『わかった。』

夏の楽しみが増えて、今からワクワクする!!

浴衣着るか迷うな〜。

大輝さんが着るなら、私も着ようかな。


休み希望の話の後、ゲームをした。

疲れて、ちょっと一息ついていた。

「あっ!そうそう。貝瀬くんには気をつけてね。」

『あっ、はい。』

急にどうしたんだろう?

苦手な人だから、気をつけるもなにも、今以上に近づきません。

「人の話によると、こまちちゃんを狙っているらしいから。」

うん。たぶん、その情報を教えたのは梨乃か菜月だね。

『距離を縮めないようにします。』

今まで通り、敬語で淡々と話そう。

冷たいと言われても動じてはいけないわ。

「うん。」

あの人に、あまりペラペラ話さない方が良さそうね。

この前も菜月に、旅行のお土産が欲しい。とか○○行くなら☆☆買ってきて欲しいなあ。って直接言ってたのを見たことがある。

菜月によると、当日にLINEまでしてきたらしい。しかも、何個入りね!っていう個数指定。

限定ものですぐ売り切れちゃうらしいから、頑張って買って来てね!と、朝からLINEが来て気分が悪かったらしい。

買いには行かず、行ったら売り切れてたことにして、買って来なかったって言ってたな。

それがいいよね。

職場は、友達を作る場所じゃない。

仕事以上の関係になりたくない。

だから、貝瀬さんに飲み会に誘われても絶対に行かない。

行かずに、梨乃と菜月と3人でご飯食べに行くことが多い(笑)

『大輝さんも、飲み会に誘われる?』

「貝瀬くんに?誘われるけど断ってるよ。遼太さんと悠太とは、よく飲みに行くけど(笑)」

『そうなんだ(笑)今度、6人でご飯行かない?』

「酒井さんと宮田さんの都合が良ければいいよ!男性陣には、俺から聞いてみるね!」

管理者と渡辺さんは、大輝さんと同じ年齢だもんね。

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