第7話 ビタンミンザイ
カフェから出た後、スマホを見ると梨乃から3人のグループへ連絡が来ていた。
これから、3人で女子会か。
この後は、予定ないし参加決定〜!
こまち💬〈参加しまーす!どこ行けばいい?ちょうど外に出てるから、何か買って行こうか?〉
と返事を送る。
すぐ既読がついて、
梨乃💬〈ありがとう!私のアパートおいで!一応、お菓子とお茶はあるから、何も買ってこなくても大丈夫だよー!〉
と梨乃から返事が来た。
ちょっと遅れて、
菜月💬〈参加しまーす!これから、梨乃のアパート向かうねー♪〉
と菜月の返事が来た。
菜月は、夜勤明けだったのに元気ね。
少しは、休めたのかな?
梨乃💬〈お待ちしてまーす!〉
久しぶりに、3人で女子会するわね。
菜月や梨乃のことを書くのは、もう少し先かな。
でも、いつか2人のことも書きたいわ。
梨乃のアパート到着。
「突然誘ったのに、2人とも来てくれてありがとう!」
『ちょうど予定が空いていたから。こちらこそ誘ってくれてありがとう。』
「私も仮眠から起きて、何しようか考えてたところだったから、ちょうど良かった!」
いつか女子会をするために買っておいてくれたであろう、私たちが好きなお菓子が出ている。
お茶も2Lのペットボトルで、紙コップもしっかり出ていた。
「本当は、夜に飲みに行けたらいいんだけど、私あんまりお酒得意じゃないんだよね。」
「大丈夫、大丈夫!昼の方が話しやすいこともあるから!」
『そうね。夜でお酒が入ると、眠くなって話さなくなるから、昼間がいいわ。』
「ありがとう!よし、乾杯しよ!」
紙コップで乾杯して、各々好きなお菓子を手に取る。
「あっ、そうだ。こまち、この前大学の友達とお出掛けしたんでしょ?どうだった?」
と菜月に聞かれた。
どうだった…?
『すごくドキドキした。久しぶりに、男の人と2人で出掛けたからドキドキしてたのかもしれないけど。』
「可愛い!分からないなら、試しに他の男の人と出掛けて、同じくらいドキドキするのか確かめてみたら?」
『他の人?』
「そうだね!うーん…こまちは嫌かもしれないけど、貝瀬とか?他の大学の友達でもいいと思うよ!」
「あー、そうだね!そうすれば、そのドキドキの正体分かるかも。まあ、まだ1回だし、あと何回か遊んでみれば分かってくると思うよ。」
『うん。分かった。』
「でも、その大学の友達が、こまちに好意があるかどうかはまだ分かんないけどね。」
「でも、貝瀬は明らかに、下心丸出しで来てるから気をつけなよ。」
『うん、思いっきり下心丸出しね。この前も夏になったら4~6人で海に行こうって誘われたわ。』
「4~6人?!随分大人数で行こうとしてるんだね。その内の3人は、私達で確定な気がするけど、あとのメンバーは誰?」
『たぶん、櫻井さんと渡辺さんかな。』
「わー…。渡辺さん、貝瀬のこと嫌ってるから断りそう…。たぶん、渡辺さんがいなかったら、櫻井さんも来なそうだね。」
そういえば、前に渡辺さん、なるべく貝瀬さんと勤務被りたくないって言ってた気がする。
となると、私達3人と貝瀬さんってこと??
ムリムリ、絶対行きたくないわ。
「その誘いされた時、セクハラ発言されなかった?」
『思いっきりされました(笑)しかも、下心丸出しな方をね。』
「うっっわ、キモ。最低じゃん。」
「完全にこまち狙いだよね。それを言うことで、あっちは好意を示しているつもりだと思うけど、こっちはドン引きだよね。」
「ロックオンされてるねー。私達も断る一択だね!あいつと行くなら、3人で行った方が絶対楽しいね!」
『海に行く計画も6月くらいに考えないとね。』
「だね〜!その前に、こまちに彼氏が出来そうだけど!(笑)」
そんなことないわ。
あと何回誘われるかも分からないのに、気が早すぎるわ。
『2人とも気が早すぎるわ。もう誘われないかもしてないでしょ?』
「じゃあ、別れ際何て言われた?」
『ありがとう。また誘ってもいい?って言われた。』
「ほらー!2回目ある流れじゃん!!」
いやいや、分からないじゃんね?
あったら嬉しいなって思って別れたけど、なかったらって思うと期待はしない方がいい。
それに、櫻井さんが私に好意を持っているか分からないし。
『でも、あまり期待するのは良くないでしょ?』
「でも、2人で出掛けようってことは、少なからず好意があると思うよ?それに、内密にって言われてるんでしょ?」
「確かに。好意がなかったら2人で遊ぼうとはならないと思う。秘密にするのは何かありそうだよね。」
うーん…。
恋愛って難しい。
私は、本当に恋愛経験がなくて悩むことばかり、だから梨乃と菜月に相談してアドバイスがもらえるのはすごくありがたい。
みんな、人からの好意ってどうやって気づいているんだろう。
全く分からないのだけれど。
異性と2人で遊ぶことにも好意があるの?
好意じゃなくて、悪い方??
浮気とか不倫とか?
私には、どちらも分からないかも…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます