新たな部隊と舞台 Ⅱ´
「リノスより返答あり」
「アーシアは上手くやれたようだな」
「リノスから緊急入電。繋ぎます」
『第42……隊 20……ノス 艦長のマーシャル・トー……佐だ!アル……ネ 援護感謝する!』
この距離の通信にしてはノイズが酷いな
「こちら 完全独立部隊アサナトス、アルキオネ艦長の天音アスト中佐です。」
『天音……長!今回のエニ……小型……では無い!何かがいる!戦……始時のデータを……る!警戒され……!』
「リノスから第42艦隊 戦闘データを受信、解析します。」
何かがいる?
アストは再び艦長席から待機しているDDパイロットへ通信を繋ぐ。
「第42艦隊との連携が取れた。戦闘データを解析後、出撃してくれ」
『いえっさー』
これは少々厄介な奴がいるな……
一方 リリア・ソコロフの駆るDDヴィナミスは肩部腰部にマウントされた
パニックになっているのか、応戦せず逃げ惑うDDの背後には数十体の小型
「相手に背を向けていては、逃げることしかできない」
4門の
リリアは長蛇の列を成している小型
一斉に解放された光子が一瞬だけヴィナミスの周囲を白く照らし、高出力のレーザービームが無数の小型
小型
個体ごとに形状が異なった口をガパァと開き、
「この距離で私と撃ち合うんだ?」
狙撃モードへ切り替え、両手で保持している巨大なライフルを構える。
そして口を開いた
あれだけ列を成していた無数の小型
「はい、おしまい――アーシア。そっちはどう?」
リリアは通信を取りながら対
『伝達は完了したよ!今 引き離し……応戦……特に問……ないよー!』
「――通信不良?」 『
「――っ!?いつの間に私の背後を!?」
突然ヴィナミスの警告音が鳴り響く、滅多に背後を取られることが無いリリア・ソコロフは驚きを隠せなかった。慌てるも、彼女の巧みな姿勢制御で素早く警告音の示す方向へ体勢を立て直す。
するとヴィナミスのメインカメラは背後の"それ"を捉えた。
彼方で瞬く星々が突然歪み、何も居ない筈の空間に忽然と現れた。
その姿はまるで、スカラベの顔に寝そべった
「データ解析完了。これは……艦長!」
「これは……見えない敵?やはりそうか……。ソフィア、先行した2機に照合データを転送することが困難な状況だ一度帰還させたい、踏ん張ってもらえるか?」
「だいじょうぶ。まかせて」
『左舷リニアカタパルト音声認識接続。発進どうぞ』
「りょうかい。イヴサ アセンド――ソフィア・フォン・シェーンベルグ でます」
ヴィナミスやエクスィーとは明らかに形状の違う黒い重装甲に包まれた機体が、アルキオネから勢いよく発艦するのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます