第18話 驚異の吉兆

 エルヴィナの町では、黒魔術師の噂が広がって以来、奇怪な事件が次々と起こり始めていた。


 家畜が突然消えたり、夜中に怪しい光が見えたりするなど、町の人々は不安と恐怖に包まれていた。


 リナとミナは、これらの事件が黒魔術師の仕業ではないかと疑い、真相を突き止めるために調査を開始することに決めた。


「ミナ、この事件たち、ただの偶然とは思えないわ。」


 リナが町の記録を調べながら言った。


 彼女の表情は真剣そのもので、目は心配で曇っていた。




 ミナも同意しながら、


「そうね、リナ。これらの事件の背後には何かしらの意図があるとしか思えない。黒魔術師の存在が関係しているのかもしれないわ。」


 と力を込めて答えた。


 二人は町の外れで起こった最近の事件の現場を訪れることにした。


 夜の闇が訪れる中、リナは手に持ったランタンで足元を照らしながら進んだ。


 ミナは周囲を警戒し、どんな小さな音にも敏感に反応していた。



「ここが、家畜が消えた場所ね…」


 ミナが現場を見渡しながら言った。


 その声には不気味さが漂っていた。




 リナは地面に残された奇妙な痕跡を見つけ、


「これを見て、ミナ。何かの魔法の形跡みたい。」


 と指摘しました。


 彼女の指が指す場所には、何かによって焼け焦げたような跡があった。



 ミナはその痕跡を慎重に調べ、


「これは明らかに普通の火事ではないわ。黒魔術師が使った魔法かもしれない。」


 と結論づけた。


 彼女の目は真剣で、状況の重大さを理解している様子だった。


 調査を続ける中で、リナとミナは更に多くの証拠を集め、黒魔術師の存在がこの事件に深く関わっていることを確信した。


 二人は、町の平和を守るために黒魔術師を見つけ出し、その計画を阻止する決意を新たにしたのだ。


「ミナ、私たちがこの脅威を止めるわ。エルヴィナの人々を守るために!」


 リナが決意を込めて言った。



 ミナはリナに力強く頷き、


「リナと一緒なら、どんな困難も乗り越えられるわ。」


 と答え、二人は未知の脅威に立ち向かう覚悟を固めた。

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