第13話

 3人が働かなかったので、生活は困窮してきた、圭子はお金が無くなるにつれストレスがたまり、親子関係もギクシャクとして、子供達も引きこもりになってしまった。

 圭子は実家のお金を当てにして生きてきたので働くという選択肢をしないまま年を取ってしまった、いざ働こうと思っても年齢で働き口はなかなかみつからなかった。いよいよ圭子は実家の土地建物に目がいき処分して生活費に充てようと考えていた。

 圭子は母親に会いにいった。今日の母親は少し違っていた、僕が圭子の最近の生活ぶりを話していたので、態度はいつもと違っていた。

「これからは武雄と相談して頂戴」母親はもうたくさんという口調で吐き捨てた。「わかった、もうこない」圭子も強い口調で返した。

 圭子が帰った後、母親はすこし後悔の念をい抱いた、ベッドに横になるといろいろな思いが頭の中をかけめぐりひどく優つになってしまった。

 翌週から圭子のかわりに僕が母親のところへ通った。母親はすまなそうに「圭子があんなふうになったのもわたしのせいね」とぽつりといった。「しようがないよ、姉さんの状況がそうさせたんだから」僕は母親を慰めるように答えた。

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