第40話 ミドガルズオルム&ファフニール


 40階層は水の中だ『水中呼吸SP50』をとってガイヤという巨大魚ティラピスと言うモンスターと戦う。刀で斬り伏せようと思っても踏ん張りが効かないからな。

「アイスランス」

 で串刺しにして行くと消滅したな。

 水上歩行のブーツと魔石。

 宝箱はマジックバッグにマジックリングだった。

 さてあともう一踏ん張りだ。

 50階層の扉を開くと、

「よく来たの、ミドガルズオルムじゃ」

「時雨涼都だ」

「我で最後か?」

「もう1人だな、ファフニールだ」

「あやつか、最初があやつだったからのぉ」

「そう言うこと、じゃあ指輪を」

「ほら」

 ほとんど原型が残ってないな。

「リワインドリング」

 綺麗にリングが直って行くと、

「んじゃ、これが食糧ね」

 と置いておく。

「まぁ、ドラゴンは食べなくても平気だが、これは趣向品と言うことじゃの」

「そうなんだな、まぁ、長いことここにいるんだからいいんじゃないかな?」

「あはは、お主は変わっておるのぉ」

 と収納にいれるミドガルズオルム。

 で?コンセントはあったな。

「よし、じゃあチャチャっとやってしまおうかな」

 今回もテレビ台にソファーも置いて行く。

「ほう、これが皆がやってるやつか」

「そうだよ、まぁ、飽きたら別のゲームでもやればいいさ」

「分かった。どうすればいいんじゃ?」

「じゃあ一緒にやるか」

 と2人でゲームをやるとハマったようでみんなと対戦するようだ。

「おもしろいのぉ!これは礼じゃ」

「あ、加護か、これは何なんだ?」

「まぁ時がくればわかるさ、来ないかもしれないがな」

「そうか、分かったよ。じゃあ楽しんで」

「分かった、ありがとう」

 転移石に触れると外に出る。


「おーい!」

「あ、忘れてたな」

「おい!聞こえたぞ」

 とセーフティーゾーンにいたパーティーだ。

「よし、俺の手に掴まってくれ」

「おう」

 と言う間に帝国の前だ。

「あぁ、やっと帰って来れたな!」

「長かった」

「あ、お前ら帰って来たのか!」

「おう!何とかな!」

 と門兵と話し出すので帰ろうとすると、

「ま、待て!スズト殿だろ?」

「ん?あぁ」

「少し待ってくれ」

「はぁ、忙しいんだが」

 と待たされる。

「スズト殿!お待たせしました」

「ん?帝王か?」

「今は州知事じゃ」

「そうか、スーツだもんな」

「ありがとうな、礼が言いたくてな!」

「そんなこと気にしてないよ」

 帝王はスーツを着てピシッと決めていた。

「まぁ、ここでは何だし中に」

「いや、俺は忙しくてな、まだやることがあるんだ」

「そうか…しかたない、また来てくれるか?」

「あぁ、必ず」

「そうか、では、これで」

「顔が見れて良かったよ!じゃあな!」

 と言って別れる。

 俺は東京に戻ってくると、カオルに連絡した。

「お帰りなさい!」

「あぁ、ただいま」

「で?今度こそ?」

「まだあと一つある」

「ぶー!何で終わらないのよ!」

「しょうがない、まぁ、今度は早いと思うからな」

「分かった、寝るんでしょ?」

「あぁ。流石に疲れたからな」

「うん、おやすみ」

「おやすみ」

 電話を切ると背伸びをして東京を見るがあまり変わってないな。まぁ、冒険者の姿があるくらいか。

 ホテルに泊まりゆっくりと寝て、次の日は朝から出かける。

 吐く息が白くなるのでコートを着ているがようやく寒くなって来たようだな。

 車を出して買い出しだ。

「はぁ、ファフは怒ってるだろうな」

 だが仕方ない!これはあいつが招いたことだからな!

 買い出しを進めていき、ようやく終わると車をしまい転移で福岡に行く。

「お、おぉ、これは威圧だな」

 流石に威圧が強くて誰も入っていかないので俺が入って転移石で50階層は飛ぶ。

『グアァァアァ!!』

「くっ!来てそうそうかよ!」

『呼び出しには応えるのが礼儀じゃろウガァァァァ!!』

 と噛みついてくるが瞬歩で避けると、

「ふざけるな!お前がみんなに自慢したからこうなったんだろうが!!自業自得だ!」

 と竜特化攻撃で殴る!

『グアッ!そ、そんなこと知るかぁ!』

 俺も吹き飛ばされるがヒールで治し、

「最後になることくらいわかってたはずだろ!!」

 また殴る!

『グッ!うるさいうるさい!』

「うるさくない!」

 やっと静かになって来た。

『我にはあんなのなかったじゃないか!』

「それはしょうがないだろ!ニーズヘッグの遊びに付き合ってたら俺が持たん」

 ファフは人型になると、

「だからと言ってわたしを蔑ろにするな!」

「みんなに自慢したお前が悪いだろ!」

「く!ちゃんと持って来たのであろうな?」

「持って来たよ、本当に疲れたんだからな!」

「分かった、我も悪かったからな」

「俺も悪かったよ、じゃあ、まずは指輪だな」

「そうじゃ、そうじゃったな」

「リワインドリング」

 リングが戻って綺麗になった。


「あとはコンセントはあそこだな?」

「そうじゃ」

 テレビ台とソファーもセットで置いてやる。菓子と食べ物をおくとすぐに収納して、ゲームをつける。

「こ、これじゃこれじゃ!やるぞ!スズト」

「はいはい」

 ようやく7つのダンジョンが終わった。

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