第35話 帝国の冒険者


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 時雨涼都シグレスズト 30歳

 レベル156 種族 イクシード

 スキル 剣術極 体術極 収納 鑑定 瞬歩 上級6大魔法 特殊四大魔法 上級回復魔法 生活魔法 魔力循環 魔力強化 索敵 全耐性 認識 付与魔法 マップ 言語 重力魔法 契約 竜特化攻撃

 ユニーク 幸運 魔法の素質 封印

 称号 第一討伐者 ニーズヘッグの加護 ジャバウォックの加護 サラマンダーの加護 バジリスクの加護

 SP 3280

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 なんだよ加護って?みんなつけてくれてるから別に嬉しいけどな。

 あとレベルが150を超えたな。

『転移魔法SP700』をとったが、行ったことあるところにしかいけなかったのでダメだな。

 ようやく俺の番になったが後ろから蹴られた?

「なにすんだ?」

「お前金待ってそうだな?金出せよ?」

「はぁ、銃が怖いと思ってるのか?」

「はあ?て、ウギャアァァァァァ」

 腕を斬り落としてやった。

「ほら、お前の好きな銃だぞ?」

 “ゴリ”と頭に当てれば、

「す、すまなかった、悪かったよ、もうしない」

 しょんべん漏らしてまで、するなよな。

 とそのまま放置して立ち去ると中にも同じような奴がいて、撃ってくるが瞬歩でそいつの腕も斬ってやるとやはり漏らしているので呆れてダンジョンに入る。

 1階層から銃声が聞こえるが、なんとかたおしてるみたいだな。でも弾の無駄遣いだな。

 さっさと行くと冒険者らしき奴らがいた。

「ヨォ。ニイちゃん1人でダンジョンか?」

「おぅ、帝国の冒険者か?」

「まぁな、冒険者に帝国も王国もないがな、しかも世界がこんななってまで戦争したがる帝国が分からんぜ」

「お、おい」

 と仲間は心配するが、

「だーいじょうぶ、兄ちゃん王国側だろ?こっちでは顔見たことないしな」

「そうだな、王国にはこの前行ってきたな」

「ほらな、で?あっちはどうだった?」

「戦争する意味がないってさ、世界は広いから帝国とすげー離れてるしな」

「やっぱりな!そんなこっだろうと思ったよ、世界が変わったんだ。帝国も変わらないと置いてかれるぞ?」

 話が通じるな!

「その通りだな」

「兄ちゃん、5階層のセーフティーゾーンで話さないか?」

「分かったよ!んじゃ行こう!」

 と、髭面のジョセフ、太っちょのリース、紅一点のティアと4人で5階層まで行くと何人か溜まって休んでいた。

「よし!ここらでいいか」

 ドカッと座ると俺らも輪になるように座る。

「スズトは地球側の人間だろ?何でそんなに強いんだ?」

「あはは、やっぱりまだ知らないか?ステータスを見てみろよ?」

「ん?…どこも変わったとこねぇが?」

「あ!あたい分かった!このSPってやつか?」

 とティアが言うのでその通りだ、と続きをしゃべる。

「そのSPっての触ってみなよ」

「うおっ!マジかよ!こりゃ世界が変わるぜ」

「だろうな!」

「言って良かったのかよ?」

「王国の人間はみんな知ってるよ」

「なに!?じゃあ知らないのは?」

「聖教国の人間も知るのは時間の問題だろうな」

「そうか、なかなか情報通のスズトに出会えて良かったぜ!しかしそんなに遠いのか?王国まで」

「遠いぞ?」

 地図を取り出して教えてやる。

「こりゃたまげた!何個国があるんだよ!」

「あたい達の国がここ?わけわかんなくなってきた」

「まぁ、これでも食べなよ」

 とハンバーガーを渡すと、

「あ、これ食ってるやつ見たことあるぞ」

「リースは食い物ばっかり!でもいいのかい?」

「ここであったのも何かの縁だ、奢るよ」

「よっしゃ、ありがとう」

「あぐ、むぐむぐ、う、美味い!」

「んっく、何だいこの食べ物は?」

「うめぇな!これがこっちの食べ物かよ」

「そうだな、まだ色々あるけどこっちの方だとハンバーガーって言えばどこでも売ってるぞ?」

 地図のアメリカを囲むように指差して、

「ハンバーガーの発祥の地かな?」

「マジか!すぐ近くじゃねーか!」

「だろ?でも帝国の大きさを見てすぐ近くだけど何倍もでかいぞ?」

「…こりゃやべえな」

「だろ?」

「帝国はまだ戦争の準備をしてる、俺たちから搾取してな、だが、これじゃあ飛空挺でもいけないぞ?」

「その通りだな、しかもアメリカを跨がないといけない、アメリカは銃を民間人でも買えるからな」

「銃って、あのパンパン言ってたやつか?」

「そうだ、あれで人は殺せるからな」

「アメリカと戦争なんかしたらすぐに負けるぞ?」

 3人とも神妙な面持ちになる。

「こうしててもしょうがないな!スズト!頼むから来てくれないか?」

「は?俺はこのダンジョンに用があるんだ」

「その後でもいい、俺も帝国に直訴してみるから」

「分かったよ、ダンジョンでの用が終わったら行くよ」

「地図はまだ持ってないか?」

「それをやるよ」

「ありがてえ、んじゃ早く来てくれよ!」

「待て、歩いて行くのは大変だから外で待っててくれよ?」

「分かったよ」

 3人は元来た道を戻って行った。


 あの3人で帝国が動けばいいのだがな。

 無理だろうな、それなら動く人間を捕まえるしかないが…


 俺は早く終わらせるために先に進む。


 10階層、ハートと言うネームドのホブゴブリンクイーンだ、瞬殺してしまうとドロップにアンチエイジングオイルと魅惑のリップ、魔石が出てきた。収納だな。

 宝箱からは久しぶりにマジックバッグとリングがでた。

 さぁ、さっさと先に進もう!

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